報道関係各位 2021年12月15日
《岐阜県木材協同組合連合会》
岐阜県の白川流域で独自のサプライチェーンが始動
『白川LSCシステム』
(Local Supply Chain)
岐阜県の白川流域(加茂郡白川町、東白川村、中津川市加子母)において、持続可能な森林資源の安定需給を目指し、流域を中心に木材に関わる生業を営む川上・川中・川下の事業者が連携した県内初のサプライチェーン『白川LSCシステム』が動き始めます。
■背景
岐阜県では、すでに県森林組合連合会による大型製材工場や合板工場を対象に協定単価と直送による「岐阜県森連のシステム販売」が行われています。一方で、県内には200を超える中小規模の製材工場が存在し、地域の木材産業を支えています。
今回のウッドショックを契機に、山元に還元することのできる適正な原木価格、安定した供給量での正常な流通を目指し、川中である製材工場(協同組合)が声を上げ、地域のサプライチェ―ン構築に動き出しました。
■白川L S Cシステムとは
「伐って→使って→植えて→育てる」持続可能な山の営みを考えると、現在の木材価格では利益が山元に還元されておらず、さらには林業従事者不足が大きな課題となっています。また、国産材の原木や製品の価格、供給量はコントロールできない状態の中で、常に供給不安がつきまとっています。
こういった現状を危惧して、思いを同じくする川上・川中・川下のプレイヤーが協定を締結し、それぞれの立場を意識・理解しながら、樹種・規格・品質・量・価格・期間の取り決めをして木材の流通を行うLSC(ローカル・サプライ・チェーン)を構築することで地域材の安定需給の確立を目指していきます。
■意見交換会の開催
令和3年12月16日には、林野庁補助事業に取り組む岐阜県サプライチェーンマネージメント推進フォーラム主催の第3回情報交換会において、『白川LSCシステム』に参画する事業者による最終合意に向けた意見交換会を開催いたします。
〔日 程〕 令和3年12月16日(木) 13:30~15:30
〔会 場〕 シティホテル美濃加茂 楓の間 (来場定員予定 30名)
〒505-0041 岐阜県美濃加茂市太田町2565-1
〔ゲスト講師〕 赤堀楠雄 氏(林材ライター)
『国産材のサプライチェーンを考える』
■参画事業者の声
東濃ひのき製品流通協同組合 代表理事 田口房国氏
最近のウッドショックによって「安定価格安定供給」というものがいかに国産材にとって重要であるかということを痛感しました。外材に対して、国内産の木材の優位性が最も発揮される要素であり、逆に言えばこの優位性を失ってしまっては国産材そのものの製品価値も半減してしまうのではないかと思ったほどです。
残念ながら外材の物流が減少した時にそれに対応できる体制が整っていなかったがためにウッドショックが引き起こされ、建築業界をはじめとする木材関連産業に大きな損失と不安を与えてしまったことについて、国産材を供給する者として責任を痛感しています。
一部では木材価格が上がったことに対してそれを是とする意見もあるかと思いますが、国産材に対する信用を失ってしまってはいずれ価格も下がり、以前にも増して国産材の利活用が難しくなることが考えられます。
私たちはあくまで供給する責任をしっかりと果たし、信頼できる商品を提供することでマーケットを勝ち取っていくことを目指さなければなりません。そのためには国産材を供給するために川上から川下まで全てがしっかりとタッグを組み、情報を共有し、お互いの腹を見せ合い、共通課題に取り組む体制づくりをしなければいけません。
それこそが、サプライチェーンだと思います。大きな枠組みは必要ありません。ローカルなエリアでまずは信頼関係を築き、情報と商品をしっかりと繋げていくこと。白川ローカルサプライチェーンがその先駆けになればと思っています。
■団体概要
名称:岐阜県サプライチェーンマネージメント推進フォーラム(事務局:岐阜県木材協同組合連合会内)
所在地:岐阜市六条江東2丁目5番6号
会長:丸山輝城
設立:1961年4月
URL: https://gifu-mokuzai.jp
事業内容: 1.組織の拡充強化と情報化の推進
2.木材利用の推
3.木材の生産加工・流通体制の整備
(JAS製材、合法木材、木質バイオマス供給事業者認定 等、金融対策等)
4.効率的なサプライチェーンの構築支援
(岐阜県サプライチェーンマネージメント推進フォーラム事務局)
5.その他の関連事項(労働担い手対策、各種表彰)
■お問い合わせ先
岐阜県木材協同組合連合会 事務局
担当者:正村洋一郎・田中佐企
TEL:058-271-9941
FAX:058-272-3858
e-mail:info@gifu-mokuzai.jp