月曜日, 4月 29, 2024
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NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業」にKAICOの「ブタ用経口ワクチン・飼料添加物の事業化に伴う製造基盤技術開発」が採択

KAICO株式会社(福岡市西区、代表取締役:大和建太、以下:KAICO)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:NEDO)の「ディープテック・スタートアップ支援基金/ディープテック・スタートアップ支援事業」のPCAフェーズ(実用化研究開発(後期))において、「ブタ用経口ワクチン・飼料添加物の事業化に伴う製造基盤技術開発」が採択されましたことをお知らせいたします。

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♢NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業」とは

技術の確立や事業化・社会実装までに長期の研究開発と大規模な資金を要し、リスクは高いものの国や世界全体で対処すべき経済社会課題の解決にも資すると考えられる革新的な技術の研究開発に取り組んでいる「ディープテック・スタートアップ」に対し、事業化までの3つのフェーズ(〔1〕STS フェーズ(実用化研究開発(前期))、〔2〕PCA フェーズ(実用化研究開発(後期))、〔3〕DMP フェーズ(量産化実証))において、研究開発や事業化のための支援を行うものです。各フェーズでの事業実施後、ステージゲート審査で認められた場合には、次のフェーズへ進めるなど事業を継続して実施することを可能とします。

参照:ディープテック・スタートアップ支援|事業|NEDO

    https://www.nedo.go.jp/activities/ZZJP_100250.html

   

♢採択事業「ブタ用経口ワクチン・飼料添加物の事業化に伴う製造基盤技術開発」概要

養豚農家では、感染症予防のために注射型ワクチンが使用されていますが、ブタへのワクチン接種は非常に労力がかかる作業です。そこで、KAICOでは餌に混ぜて投与可能な経口ワクチンを開発しています。経口ワクチン実用化により、注射器も不要となり投与コストが大幅に削減されます。

また、途上国ではワクチンが浸透していないことから、感染症によりブタが肥育不全となるケースが多く発生しています。そのような国では開発した経口ワクチンを「飼料添加物」として流通させることで、より多くの養豚農家まで届け、その生産性向上に寄与することを目指しています。

PCAフェーズとなる本事業では、養豚数が日本の倍以上であるベトナムを初期市場に設定し、同国で飼料添加物の市場検証及びトライアルを行うことで、商業化に向けた課題解決を図ることを目的としています。さらに、本事業成果をもとに、ベトナムに続く市場への多国展開を目的として、DMPフェーズへの移行を目指します。

本事業では、総事業費の一定の割合の出資または融資を得ることが求められており、PCAフェーズでは既存株主である株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズと東京センチュリー株式会社から追加出資を受けています。DMPフェーズ移行に向けては、ステージゲート審査※に合わせて新規投資家からの調達準備を行っていきます。

※ステージゲート審査:資金調達のタイミングで行われる、外部有識者による事業継続追加支援の可否に係る審査。

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♢開発責任者CTO:谷口雅浩 コメント

我々は様々な協力・ご支援を頂きながら、蚕を用いたブタ用経口ワクチンの有用性について国内外での実証試験にて有効性を確認してきました。一方で、本シーズの事業化を目指すにあたっては、有用性を示すだけでなく、品質や大量生産の課題をクリアしていくことが必要です。

今回採択いただいたPCAフェーズでは、製造品質設計・試生産・動物試験等を用いた評価検証を行います。これにより、次のDMPフェーズでの量産化検証に進めるよう全力を尽くし、養豚現場でのニーズの高い本経口製剤を1日でも早く世の中に出すことで、世界を変えていければと思います。

♢KAICOとは

KAICOは、『蚕で世界を変えていく。』というミッションのもと、難発現タンパク質の医薬品・診断薬・試薬を開発することを目的に、2018年4月に設立した九州大学発のベンチャーです。蚕の体内で自在にタンパク質を作ることをコアテクノロジーとして製薬会社等のパートナーと共に新薬を開発するという、ビジネスに挑戦しています。

現在、蚕で作ったタンパク質抗原を用いて経口ワクチンとする特許を出願し、人用・動物用の経口ワクチン開発を行なっております。

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