「国府なす」は高山市国府町で、飛騨独特の焼きなすの調理法とともに大切に伝わってきた伝統野菜です。種が少なく、とろけるような味わいは絶品です
高山市国府町で昔から作られてきた伝統野菜の「国府なす」が、9月1日付けで岐阜県の「飛騨・美濃伝統野菜」の認証を受けました。
飛騨のなす栽培は江戸時代中期に遡り、江戸時代末期には現在の高山市国府町でも栽培されていた記録が残されています。「国府なす」は、国府地域で100年以上前から自家採種で受け継がれてきたものと言われており、飛騨の伝統食である「焼きなす」に適した品種として、昭和初期には国府地域で100軒以上が栽培していましたが、他の改良種の普及により、育てにくい「国府なす」を栽培する農家がほとんどいなくなりました。現在は、「国府なす研究会」の会員6名を中心に栽培されています。
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国府なすの特徴
・サイズは長さ約30センチ、重さ約300グラムと大ぶり
・色は薄紫色、形は先端がやや尖り、ヘタの下に「天狗」(つの)が出ることもしばしばある
・7-10月が収穫期で、年間約3トンを出荷
・種は少なく、果肉はふわふわ
・飛騨地方の伝統食である焼きなすに特に適しており、とろふわの食感が絶品
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岐阜県「飛騨・美濃伝統野菜」とは
岐阜県内で1945年(昭和20年)以前から栽培されている特色ある野菜、果物類のうち、一定の基準を満たすと「飛騨・美濃伝統野菜」として認証されます。認証を受けると県のホームページで紹介され、野菜にシールを貼って広くPRすることができます。県の認証野菜は今回で32品目となり、高山市では、あきしまささげ、飛騨一本太ねぎ、飛騨紅かぶ、高原山椒に次ぐ5品目となります。
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飛騨の焼きなすレシピ
焼き網などを使ってなすをまるごとよく焼きます。ある程度焼けたら、縦に一本切れ目を入れ、そこに味噌を入れてさらに焼きます。味噌がぐつぐつと煮えたらできあがり。よく焼くと皮から身がきれいにはがれます。味噌に油を少したらしたり、ネギを入れたりしても美味しくお召し上がりいただけます。
また、認証を記念して、地域内にある「宇津江四十八滝しぶきの湯遊湯館」では、国府なすを使った特別メニューを10月中旬頃まで提供しています。レストランのみのご利用も可能ですので、期間限定のとろふわメニューを是非、ご賞味ください。
宇津江四十八滝しぶきの湯「お食事処 滝」
住所:岐阜県高山市国府町宇津江964
メニュー:国府なす焼き味噌定食1,200円
:国府なす揚げ出しそば800円
どちらもなくなり次第終了
問合せ先:しぶきの湯遊湯館0577-72-5526
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国府地域について
国府地域は、高山市の北側に位置し、歴史、民俗、自然などの日本の原風景が色濃く残る、ぬくもりと懐かしさに満ちた郷です。日本最古の回転式輪蔵を収めた飛騨地方唯一の国宝「安国寺経蔵」などの文化財や、大小13の滝が連なる渓谷美の「宇津江四十八滝」、神社の祭礼時に奉納される「金蔵獅子」などの魅力的な地域資源が数多くある地域です。
【本件に関するお問い合わせ】
高山市役所国府支所基盤産業課
住所:〒509-4192
岐阜県高山市国府町広瀬町880番地1
電話:0577-72-3111
FAX:0577-72-3851
メールアドレス:kokufu.kibansangyou@city.takayama.lg.jp