凸版印刷の「ジモノミッケ!®」を活用し、熊本県南阿蘇村の地産地消と地域活性化を推進
熊本県南阿蘇村(村長:吉良 清一、以下 南阿蘇村)と凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、南阿蘇村および近隣地域で収穫された農産物の地元での消費を目的として、地域の生産者と実需者をアプリ上でつないで需給情報をマッチングする実証実験を、2023年8月28日から2024年3月31日まで共同で実施します。本実証では、凸版印刷が開発した農産物需給情報のマッチングプラットフォーム「ジモノミッケ!®」の南阿蘇版を構築し、活用します。
また「ジモノミッケ!®」は、今回の南阿蘇版において、従来の米や青果に加えて冷凍野菜やドライフルーツ等の一次加工品と花卉のカテゴリを追加するほか、ダッシュボード機能も追加実装します。
■ 本実証の背景
南阿蘇村は、雄大な自然と綺麗な湧き水などの恵まれた環境を活かして古くから農業が盛んで、緑豊かな田園風景は南阿蘇の大きな魅力の一つです。しかしながら、近年の安い輸入産物の増加などによって農業の経営維持は困難になり、若い農業後継者は減少傾向にあります。
これらの課題を解決するために、南阿蘇村の100%出資によって、村内の農地の維持や新規就農者の育成等を目的とする「農業みらい公社(本社:熊本県阿蘇郡南阿蘇村、理事長:吉良 清一、以下 みらい公社)」が設立されました。南阿蘇村環境保全農業推進協議会では、みらい公社と連携しながら地域内の生産者と実需者をマッチングする取り組みを行ってきました。しかし、その調整作業は電話やファックス、書面などアナログな手段であったため、業務効率化や需給データの定量的把握が困難でした。
凸版印刷は、農産物の需給マッチングプラットフォームである「ジモノミッケ!®」を2022年7月に開発。第1弾として、2022年に福島県会津若松市で実証実験を実施しました。今回、「ジモノミッケ!®」の南阿蘇版を構築し、南阿蘇村と共同で地産地消の促進と地域活性化を推進します。
■ 本実証の概要
実証事業名 |
地域内流通実証事業 |
期間 |
2023年8月28日から2024年3月31日 |
目的 |
食農需給マッチングプラットフォーム「ジモノミッケ!®」南阿蘇版の地産地消への活用、 有効性の検証 |
概要 |
参加者にアプリを提供しマッチングを行う。マッチング成立後、専任の配達員が生産者の軒下で農産物を集荷し、実需者に納品する。 今回の実証では、「ジモノミッケ!® 」南阿蘇版として、南阿蘇の特産品である青果や花卉などの品目の追加、ダッシュボード機能などを実装し運用。 |
参加者 |
南阿蘇村及び近隣地域の農産物生産者20社を目標 宿泊施設、介護施設、飲食店、飲食加工業者、小売店などの30社を目標 |
運営団体 |
凸版印刷株式会社(実証の全体統括) 南阿蘇村環境保全農業推進協議会(南阿蘇村農業みらい公社へ委託) |
■ 凸版印刷が提供する「ジモノミッケ!®」について
「ジモノミッケ!®」は、直感的に操作ができるインターフェースを持つ需給マッチングプラットフォームです。生産者は「供給情報」、実需者は「需要情報」をPCやスマートフォンで登録ができます。入札や落札などマッチングの状況はリアルタイムで確認でき、マッチング後は指定日時に専任の配達員が農産物を集荷し、実需者に納品します。無線通信タグを貼付したコンテナによるトレーサビリティ・温度管理ができる仕組みを導入し、安全な物流体制を構築します。また、「ジモノミッケ!®」は、今回の南阿蘇版より一次加工品と花卉のカテゴリを追加するほか、売上げや値動きが一目で分かるダッシュボード機能も新たに実装しています。
■ 今後の目標
南阿蘇村と凸版印刷は、本実証による効果検証を経て、2024年4月より「ジモノミッケ!®」南阿蘇版の本格導入を目指します。
凸版印刷は、2030年度までに、関連受注を含めて10億円の売り上げと、全国の卸売市場など50拠点での「ジモノミッケ!®」の導入を目指します。また、今後は、導入自治体同士での連携を行う広域連携モデルを確立し、農産物の最適な物流網の構築に貢献します。
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以 上