~栽培地をさらに拡大し、将来的には「ネスカフェ」ブランドでの製品化も視野に~
沖縄SV株式会社(本社:沖縄県豊見城市、代表取締役:高原 直泰、以下「沖縄SV」)とネスレ日本株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表取締役 社長 兼CEO:深谷 龍彦、以下「ネスレ日本」)は、発足から4年目を迎えた「沖縄コーヒープロジェクト」(※参考資料)について、さらなる取り組み加速のために、新たに沖縄県うるま市(市長: 中村 正人)と連携を行います。
苗木の農地への移植の様子(2022年3月撮影)
コーヒーの花が咲いた様子(2022年5月撮影)
沖縄県産のコーヒー(イメージ)
現在、日本の一次産業(農業・漁業など)は就業者の高齢化や後継者不足、農業においては耕作放棄地など、様々な問題を抱えています。沖縄SVとネスレ日本は、沖縄県の一次産業が抱える問題解決の一助となるよう、大規模な国産コーヒー豆の栽培を目指す「沖縄コーヒープロジェクト」を、2019年4月より開始しました。これまで限定された量にとどまってきた沖縄県産のコーヒー豆の生産量を拡大することで、沖縄県産のコーヒー豆やコーヒー製品を新たな特産品とすることを目指しています。名護市の農地でコーヒーの苗木を移植、栽培を開始して以降、この3年の間に、地元住民や農家の皆様との連携も広げ、現在では沖縄本島および離島(石垣島、宮古島)の農地、沖縄県立北部農林高等学校の合計11カ所で、2022年4月末時点で累計約6,500本のコーヒー苗木の植樹を終え、2022年冬からの初収穫(※1)に向けて順調に生育中です。(※1)2022年冬から2023年春にかけて、ある程度まとまった量のコーヒーチェリーの収穫を予定しています。
■うるま市に新農場を開設するともに、“コーヒーを活用した地域活性化”を協働で推進
このたび「沖縄コーヒープロジェクト」では、さらなる取り組みの加速のために、名護市に続く第二の自治体として、うるま市との連携を開始します。沖縄本島中部に位置し、県内第三の人口規模をもつうるま市は、沖縄SVのホームタウンのうちの一つです。コーヒー栽培地の拡大とともに、コーヒー栽培だけにとどまらない新たな取り組みを模索していた沖縄SV・ネスレ日本と、地域が抱える課題解決を行いたいうるま市との想いが一致し、連携に至りました。
取り組み概要:
・ 耕作放棄地を活用した新農場 (2022年7月整備開始予定)
うるま市内の耕作放棄地を活用した新農場“(仮称)TSUMUGU Farm supported by NESCAFÉ”を開設します。コーヒーをはじめとした農作物を栽培する農作業には、沖縄SVの選手・関係者のほか、福祉事業者のスタッフも従事します。
・ 市民の憩いの場となるユニバーサルカフェ (2023年3月オープン予定)
新農場をはじめとした地元で栽培された農産物を提供するカフェ“TSUMUGU Café supported by NESCAFÉをオープン予定です。福祉事業者のスタッフが従事するほか、オールバリアーフリーで誰でも楽しめる仕様で、誰もが、働き、楽しみ、憩えるユニバーサルカフェを目指します。
そのほか、将来的には子育てに関連したサービスや、“(仮称)TSUMUGU Farm supported by NESCAFÉ”でのコーヒー栽培・収穫体験ツアーなど、様々な取り組みを計画中で、“コーヒーを活用した地域活性化”を行っていきます。
■今後の展望
今後も播種(はしゅ)(※2)と苗木の移植を継続して行っていくとともに、プロジェクトへの参画者や県内のコーヒーの栽培地をさらに拡大していく予定で、将来的には「ネスカフェ」ブランドでの製品化も視野にいれています。(※2)種まきのこと。
コーヒー生豆のサプライチェーンを継続的に改善することを目的とした、ネスレが世界各地で取り組むプログラム「ネスカフェ プラン」(※参考資料)での知見を活かし、ネスレ日本は、沖縄でのコーヒー栽培に適したコーヒー苗木の種の提供や、コーヒーを栽培する上で必要となる技術支援などを行い、沖縄SVや地元農家によるコーヒー栽培のサポートを行っています。
Good Food, Good Lifeカンパニーであるネスレは、食の持つ力で、現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めてまいります
貢献する「SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」項目:
目標8 働きがいも経済成長も
目標12 つくる責任つかう責任
■栽培状況などのイメージ一覧
結実の様子 (2021年11月撮影)
琉球大学ハウス内、移植前の苗木の様子 (2022年5月撮影)
耕作放棄ハウス(うるま市)の様子(2022年5月撮影)
プロジェクト発足時の農場(名護市)の様子 (2019年4月撮影)
防風林を植えた現在の農場(名護市)の全景 (2022年5月撮影)
現在の農場(名護市)の様子 (2022年5月撮影)
開墾前の農場(大宜味村)の様子 (2021年2月撮影)
現在の農場(大宜味村)の様子 (2022年5月撮影)
コーヒーの苗木の提供を行っている中山コーヒー農園(名護市)の様子 (2022年5月撮影)
沖縄県立北部農林高等学校の皆様 (2022年5月撮影)
沖縄県立北部農林高等学校での作業の様子 (2022年5月撮影)
農園に立つ髙原氏 (2022年1月撮影)
参考資料
■「沖縄コーヒープロジェクト」について
「沖縄コーヒープロジェクト」は、沖縄県内の耕作放棄地などを活用し、これまで限定された量にとどまってきた沖縄県産のコーヒー豆の生産量を拡大することで、沖縄県産のコーヒー豆やコーヒー製品を新たな特産品とするとともに、農業就業者の高齢化や後継者不足、耕作放棄地への対応など、沖縄県の一次産業における問題解決を目指す取り組みです。コーヒー豆の栽培に関わる農作業には、沖縄県を拠点にサッカーを中心としたスポーツクラブを運営し、地域に密着した活動を行っている沖縄SVの選手・関係者が従事します。コーヒー生豆のサプライチェーンを継続的に改善することを目的としたプログラム「ネスカフェ プラン」に取り組むネスレ日本は、沖縄でのコーヒー栽培に適したコーヒー苗木の種の提供や、コーヒーを栽培する上で必要となる技術支援などを行い、沖縄SVや地元農家によるコーヒー栽培のサポートを行っています。また、沖縄県の気候・土壌に精通する琉球大学は、農学的見地からコーヒー栽培を行う上で必要となるノウハウ・情報の提供を行っています。
2019年4月17日(水)発行のプレスリリース: 沖縄SVとネスレ日本が協働で「沖縄コーヒープロジェクト」を開始
https://www.nestle.co.jp/media/pressreleases/allpressreleases/20190417_nescafe
2020年12月11日(金)発行のプレスリリース: 沖縄県立北部農林高等学校との取り組みについて
https://www.nestle.co.jp/media/pressreleases/allpressreleases/20201211_nescafe
■沖縄SV(オキナワ エスファウ) 概要
2015年創設。元サッカー日本代表で、国内ではJリーグ、海外ではドイツなどで活躍した髙原直泰氏がオーナー、監督、選手を務める沖縄県のサッカークラブです。現在は九州サッカーリーグに加盟し、2021シーズンは2回目の優勝を達成。ビジョンに「With the Community 地域と共に」を掲げ、クラブ設立当初より農業や地域活性化の取り組みを行っており、2021年9月には地域活性化や地方創生を目的とした農業生産法人として沖縄SVアグリ株式会社(沖縄県豊見城市、代表取締役:宮城 尚)を設立しました。さらに2022年2月28日には、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)理事会にて「Jリーグ百年構想クラブ」に認定され、今後のJリーグ入会に向けた大きな一歩を歩み始めています。https://www.okinawasv.com/
■ネスレ日本株式会社 概要
ネスレ日本株式会社は、スイスに本社を置く世界最大の総合食品飲料企業ネスレの日本法人で、1913年(大正2年)に創業しました。ネスレは、「食の持つ力で、現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めていきます」を存在意義(パーパス)としています。そのために、ネスレは、安全で、美味しく、環境にも配慮された
製品やサービスを皆さまにお届けできるよう、日々努めています。
■「ネスカフェ プラン」について
近年、コーヒーの木の老化や気候変動による病気、栽培従事者の減少、コーヒー豆の収穫量低下、取引価格の変動などにより、特に小規模農家の生計とコーヒー栽培業の持続可能性が脅かされています。そうした状況への対応としてネスレは、コーヒー生豆のサプライチェーンを継続的に改善することを目的としたプログラム「ネスカフェ プラン」を2010年から世界中で取り組んでいます。
ネスレは、「ネスカフェ プラン」を通し、コーヒー豆の栽培から製品の製造・流通・消費まで全ての工程に関与することで、コーヒー生豆のサプライチェーンの継続的な改善に取り組んでおり、2025年までに「ネスカフェ プラン」を通じて調達したコーヒー豆が占める構成比を100%にすることを目指しています。
「ネスカフェ プラン」は、2020年末の時点で、中南米、アフリカ、アジアの計15ヶ国で展開しており、2010年のプログラム開始以来、2億3500万本以上のコーヒーの苗木を配布、毎年ネスレが派遣する農学者約230人が、延べ90万人以上のコーヒー生産者に対するサポートを行い、サステナブルなコーヒー生産に投資を行っています。