水曜日, 10月 1, 2025
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FSC®ジャパンが森林・林業基本計画への要望書を林野庁に提出

森林認証制度の活用による持続可能な森林・林業・木材産業の発展を提言

小坂善太郎林野庁長官(中央)に要望書を渡すFSCジャパン 代表 太田猛彦(左)および前田直登SGEC会長(右)

国際的な森林認証制度FSC(Forest Stewardship Council®)の普及啓発を行うFSCジャパンFSCジャパン(特定非営利活動法人 日本森林管理協議会、代表:太田猛彦)は、SGEC/PEFCジャパン(一般社団法人 緑の循環認証会議)と共同で、9月30日、林野庁計画課に対し「森林・林業基本計画への要望書」を提出しました。

我が国の森林は、国産材の供給拡大や林業産出額の増加といった前進がある一方で、再造林の停滞など持続可能性への課題を抱えており、真に循環的かつ健全な森林・林業・木材産業への転換が求められています。

森林・林業基本計画は、森林・林業基本法に基づき我が国の森林・林業施策の基本的な方針等を定めるものであり、森林・林業をめぐる情勢の変化等を踏まえ、おおむね5年ごとに変更が行われます。

齋藤健一森林整備部長(中央)に要望書を渡すFSCジャパン代表 太田(左)および前田SGEC会長(右)
土居隆行森林計画課長(中央)に要望書を提出。右からFSCジャパン理事 沖修司、FSCジャパン代表 太田猛彦、土居隆行森林計画課長、前田直登SGEC会長、梶谷辰哉SGEC専務理事/事務局長。

要望の主なポイント

今回の要望書の提出は、次期の森林・林業基本計画策定への議論の開始に合わせ、以下の「森林認証制度」の特徴を踏まえ、「森林認証制度」の適切な位置づけを計画に盛り込むことを提案し、今後更なる利用を呼び掛けるものです。

「森林認証制度」の特徴

1.生物多様性保全への貢献

2.森林・林業・木材産業の持続的かつ健全な発展への貢献

3.林業・木材産業における労働安全の確保

4.国産木材の持続可能性と国際競争力の向上

5.輸入木材の持続可能性の担保

森林認証は、木材をはじめとする林産物の利用を通じて森林環境や資源の持続可能性を確保する有効な仕組みであり、適切な森林管理の指標としても国際的な信頼を集めています。森林認証の更なる普及は、将来における我が国の森林資源の循環的利用のみならず、SDGs、ネイチャーポジティブ、ネット・ゼロの実現等の地球的規模の枠組みにも寄与することが期待されています。

FSCジャパン代表のコメント

FSCジャパン代表太田猛彦は次のように語っています。

「森林認証は環境・社会・経済が両立された、適切な森林管理を推進するわかりやすい方法であり、世界中の消費者に認められている制度です。認証材の需要を高め、第三者により世界水準でチェックされる森林管理が広まることにより、森林の多面的機能の強化や林業の活性化も期待できます。国連のSDGsの指標にも利用されている森林認証を是非もっとご活用いただきたい。」

FSCジャパンは、森林認証制度のさらなる普及と活用を通じて、森林の持続可能な利用と地球規模の課題解決に貢献してまいります。

■FSCジャパン(特定非営利活動法人 日本森林管理協議会)

FSC(Forest Stewardship Council, 森林管理協議会)は、環境保全の面から見て適切で、社会的な利益にかない、経済的にも継続可能な森林管理の普及を目的に、環境団体、林業者、林産物取引企業、先住民団体などを中心に、1994年に設立された独立した非営利団体です。認証された森林は1億6千万ヘクタールを超え、6万以上の組織がFSCの規格に基づき認証されています。FSCジャパンはFSC国際事務局から正式に承認された、日本の窓口となる組織として、日本国内におけるFSC森林認証の普及や、国内を対象とした規格の検討と作成を行っています。

FSCジャパン公式HP:https://jp.fsc.org/jp-jp

FSC公式Twitter: https://twitter.com/FSC_Japan

FSC公式Facebook: https://www.facebook.com/FSC.Japan

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