水曜日, 8月 27, 2025
ホーム調査レポート夏のイチジク、少雨で甘味濃厚 品質良好で“当たり年”

夏のイチジク、少雨で甘味濃厚 品質良好で“当たり年”

和歌山で出荷本格化 価格は2年で約2割上昇、過去最高水準に

「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「農業総合研究所」)は、イチジクの収穫と価格の状況を調査しました。

調査方法ですが、農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」での販売データを集計したほか、生産者などへのヒアリング調査を実施しました。

少雨で味が凝縮、価格は2年で2割近く上昇し過去最高水準

2025年は西日本を中心に少雨傾向が続き、イチジクの実割れや病気のリスクが抑えられました。和歌山県紀の川市の生産者・林大輔さんは「水分過多にならず、味がしっかりとのった実が採れている」と話します。

販売データでは、平均単価は2023年8月:411円 → 2024年8月:442円 → 2025年8月:489円と、この3年間で着実に上昇。2年間でほぼ2割近い上昇となり、過去最高水準を記録しました。

広く生産される代表的品種「桝井ドーフィン」

林さんが生産するのは、国内で広く栽培され流通量も多い代表的な品種「桝井ドーフィン」。栽培方法が確立され、安定した品質と収量が見込めることから、産地や市場にとっても重要な存在です。

ビオレソリエスやビオレドーフィンなど高糖度品種の人気もあるなかで、林さんは「安定した供給ができる桝井ドーフィン一本に絞り、生活者に毎年同じ品質を届けたい」と語ります。

安定供給を支える日々の仕事

林さんの農園では、200本の木を家族で管理し、早朝に収穫、午前中には出荷を完了します。適切な肥料と水やりで樹勢を維持し、猛暑や乾燥に対応しています。輸送費や資材費はこの10年で約1.5倍に増加し、コスト負担は重くなっていますが、それでも工夫を重ね、安定した品質を消費者に届け続けています。

今年は“当たり年”のイチジクに

和歌山では出荷が本格化し、今年は甘味の濃いイチジクが豊作予想。2025年のイチジクは、産地・市場・生活者それぞれにとって満足度の高い“当たり年”となりそうです。

桝井ドーフィンを中心とした安定供給体制に加え、輸送や資材コストの高騰を吸収しつつ品質を守る生産努力が、イチジクを日常の果物として支えています。

調査にご協力いただいた生産者

よけそ農園 林 大輔 氏(和歌山県紀の川市)

調査方法

調査期間:2023年6月1日〜2025年8月10日

調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、生産者へのヒアリングを基に導出

■会社概要

株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)

〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルⅡ4階

https://nousouken.co.jp/

「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、農産物をブランディングしてスーパーなどで提供する「産直事業」を展開しています。

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