〜国内で日本人を対象とした臨床実験、認証制度の重要性を知ることでA2ミルクを選ぶ選択肢が増える未来〜
この度、一般社団法人日本A2ミルク協会(北海道富良野市、代表理事:藤井雄一郎、以下日本A2ミルク協会)は、東京農業大学 福山直人教授より「A2牛乳における臨床研究」、米国・パデュー大学 デニス・サビアーノ教授より「A2ミルクの新知見について」の動画、順天堂大学 山本直之特任教授による「CM-7ペプチドをマウスに投与した際の糞便中の水分含量の比較と腸管における遺伝子発現の解析」の結果(一部)について発表いたします。
本シンポジウムは、会場及びオンラインでのハイブリット方式で開催、世界最新のA2研究の発表をリアルタイムでご参加いただけます。
◾️本シンポジウム研究発表の意義
A2ミルクを用いた乳糖不耐症状を示す人を対象とした臨床研究、いわゆる乳糖不耐のような消化器症状を示す被験者を対象に、A1β-カゼインとA2β-カゼイン両方を含む従来のミルクとA2β-カゼインだけを含むA2ミルクを摂取させ、消化器症状などの発現をみる臨床研究は世界各国で行われており、いくつかの研究で、A1A2ミルクの摂取で発現する消化器症状がA2ミルクの摂取では起こらなかったされています。しかし日本人を対象とした研究は行われていなかったため、今回の東京農業大学福山教授の国内初の『A2牛乳における臨床研究』発表は日本におけるA2ミルク普及の観点からすると大変意義のあるものになっております。
また、乳糖が原因で起こっている乳糖不耐の症状に対して、乳糖の含有量は従来の牛乳と比較して変わらないA2ミルクがどのようなメカニズムで消化器症状を緩和しているのか、乳糖が原因でない「牛乳不耐」のような人に対して、A1β-カゼインやA2β-カゼインがどのように関与するのかについて、科学的な根拠をもって十分に説明することはできていないとされるなかで、今回の米パデユー大学デニス教授の発表は、消化器症状緩和のメカニズムを解明する一助になるのではないかと期待されております。
さらに順天堂大学山本教授の発表は、A1ミルクから生産されるといわれているCM-7ペプチドを用いて、マウスに投与した際の糞便中の水分含量の比較と腸管における遺伝子発現の解析を行い、生体に及ぼす各サンプルの影響を評価した内容となっており、こちらも胃腸症状緩和のメカニズムを解明するヒントとなっています。
また、認証A2ミルクをお取り扱いいただいている流通業界関係者様とのパネルディスカッションを通して、A2ミルクの認証意義、重要性と必要性、この認証があるからこそ守られるA2ミルクの価値について等、様々な立場の関係者様のリアルな声をお聞きいただける場となっております。
今後のA2ミルクを選ぶ際の基準の1つとして、A2ミルクという選択肢を増やしていただく機会にもなりますと幸いです。
日本A2ミルク協会シンポジウム発表
【開催概要】
国内外より新たなA2ミルクの研究発表、認証制度の重要性についてのパネルディスカッションと当協会会員である守山乳業株式会社(本社:神奈川県平塚市、代表取締役社長:大塚洋司、以下守山乳業株式会社)より新スペックとなる、認証A2ミルク(常温保存可能、90日賞味期間)の試飲のご案内となります。
【開催日時 】
2025年2月28日(金)
【プログラム 】
1:代表理事 藤井雄一郎氏よりご挨拶
2:関係者様よりご挨拶
3:研究発表
東京農業大学 福山直人教授
米国・パデュー大学 デニス・サビアーノ教授
順天堂大学 山本教授
4:質疑応答
5: パネルディスカッション 〜認証の意義について〜
西村監査委員長、重井医学研究所 松山部長、パルシステム 大格部長
6:守山乳業株式会社より認定A2牛乳新発売商品の発表及び試飲
7:関係者様よりご挨拶
8:理事 堀初治氏より閉会のご挨拶
※事前の告知なくプログラム内容が変更となる場合がございます。ご了承ください。
【お問い合わせ先】
本件に関しまして、ご不明な点等ございましたら下記メールアドレスまでお問い合わせをお願いいたします。
一般社団法人日本A2ミルク協会 事務局 広報担当:中村・吉田
Email: info@japan-a2milk-association.or.jp
研究発表者
◾️東京農業大学 応用生物学部 栄養学科 福山 直人教授
〜経歴〜
ニューヨーク医科大学(内科・外科)留学、東海大学医学部卒業後(1991年)後、聖路加国際病院にて研修を行い、故日野原重明院長にも直接師事し総合内科学を研鑚。故日野原重明院長の退任に伴い、東海大学医学部へ異動。ユニット長、講師として、医学教育や研究活動を行い、准教授、客員教授を経て、現在は、東京農業学栄養学科教授。
日本A2ミルク協会では、1年ほど前から日本国内でのA2ミルク臨床エビデンスにおいてご尽力いただいております。
◾️米国・パデュー大学 栄養科学学部 デニス・サビアーノ教授
〜経歴〜
ニュージーランド、リンカーン大学アグリ・フード・システム名誉教授 兼 アグリ・フード・システムズ社マネージング・ディレクターと務める農学修士、博士のキース・ウッドフォード教授をはじめ、バージニア・クレイプール・メレディス栄養政策教授 兼 名誉学部長 兼 IDOH Connections IN Health CTSIディレクター 兼 パデューCTSI臨床研究センター所長を務める。
日本A2ミルク協会では、協会特別顧問として約2年前よりご尽力いただき、乳糖不耐症との関係などを研究いただいております。
◾️順天堂大学 医学部 腸管機能研究山本 直之特任教授
〜経歴〜
1984年−1985年 旭化成工業株式会社
1986年−2016年 カルピス株式会社
2016年−2017年 アサヒグループホールディ
ングス株式会社
2017年 東京工業大学生命理工学院
日本A2ミルク協会では、協会特別顧問として約3年前よりご尽力いただき、乳βカゼインA2が引き起こすポジティブ要素について研究いただいております。
◾️守山乳業株式会社より、新スペック 認証A2ミルクの発売のご案内
シンポジウムでは、当協会会員である守山乳業株式会社より2025年4月上旬発売予定の、「MORIYMA A2北海道のおいしい牛乳200ml」(常温保存可能、90日賞味期間)をご紹介いただき、試飲もご用意しております。
◾️「MORIYMA A2北海道のおいしい牛乳」のご紹介
・北海道産の日本A2ミルク協会認定農場のA2生乳を使用したA2ミルク協会認定牛乳です。
・蒸気殺菌を使用したスッキリ飲みやすい牛乳です。
・常温保存可能なパーソナルタイプなので、いつでも・どこでも、非常時でもおいしい牛乳
を楽しめます。
■消費者の皆様に健やかさをご提供するため..安心安全を第一に考えた付加価値商品化
日本A2ミルク協会認定牛乳は国内特許申請中の独自検査方法を用い、遺伝子もとより乳に含まれるたんぱくβカゼインの含有チェックを行っています。認証農場では農場HACCP・JGAP、認証工場ではFSSC22000等の認証取得者による管理体制のもとで厳重にチェックし消費者の皆様の安心安全を最優先した上で、専門家による学術研究と監修のもと開発・販売しています。販売店様より消費者の皆様からご評価いただいている商品は発売よりわずか9か月で全国1200店舗で扱っていただくようになりました。今回は流通関係者各位から「消費者の食の安心、安全への関心の高まり」を踏まえたなかでA2認証制度の必要性についてもお話させていただく機会となります。
■おなかに優しい牛乳として注目が高まるA2ミルク
牛乳のタンパク質にはA1型とA2型の2つのタイプがあり、A1型のタンパク質の中に「お腹をゴロゴロさせる」原因物質があるのではないかとみられています。A2ミルクはこの乳中のタンパク質(べーたカゼイン)がA2型のみであることが特徴です。A1型とA2型の違いは、中に含まれる209個のアミノ酸連鎖の67番めのポジションがA2の場合「プロリン」、A1の場合は「ヒスチジン」となり、この違いが消化過程において違いを生むと考えられています。昨今の学術研究により、この違いが様々な箇所に作用し、体質によっては継続的な摂取により自己免疫疾患などを引き起こす原因物質や乳糖不耐症状が緩和されることが明らかになりました。(*1)
■日本A2ミルク協会について
日本A2ミルク協会(https://www.japan-a2milk-association.or.jp/)は、2020年の設立以来、日本酪農乳業界の今後発展はもとより、消費者への新たな価値提供と選択肢を増やし、日本社会、酪農業界に貢献していくことを使命としています。2023年にA2個体牛登録システムのリリースに続き、2024年には日本初のA2ミルクにおける品質管理基準であるA2協会認定制度を制定し、国内第一号の基準を満たす日本A2ミルク協会牛乳を発売しました。今後も生産者(酪農家)牛乳&乳製品の市場を拡大、認証基準を設定厳守する新たな流通形態を創出することを目標としています。
【本件に関するお問い合わせ先】
一般社団法人日本A2ミルク協会 事務局 広報担当:中村・吉田
Email: info@japan-a2milk-association.or.jp
*1 Front. Nutr., 27 April 2022 Sec. Nutrition and Food Science Technology Volume 9 – 2022. doi: 10.3389/fnut.2022.842375. A2 Milk and BCM-7 Peptide as Emerging Parameters of Milk Quality. https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2022.842375