AIを活用したロボットで農業の効率化や収益の向上をさらに加速させる
AIとロボットを活用したスマート農業パッケージを販売するAGRIST株式会社(本社:宮崎県新富町、以下、AGRIST)は、公益事業法人広沢技術振興財団(茨城県つくば市、廣澤清代表理事)の令和6年度ものづくり技術助成事業における試験研究部門の助成金を受領した。AI搭載きゅうり収穫ロボットの機能拡張に向けた研究開発を開始します。本研究では、収穫作業に加え、摘葉・摘果作業の自動化を目指し、さらなる省力化と収量増加に貢献します。
背景
日本の農業は、深刻な人手不足と高齢化という課題に直面しています。特に収穫作業は重労働であり、担い手不足が深刻です。AGRISTは、この課題を解決するため、2019年からAIを搭載した自動収穫ロボットの研究開発に取り組んでまいりました。ピーマンとキュウリの自動収穫ロボットは既に一部の農業生産法人への導入実績があり、自治体やJAと連携した導入実証も行ってきました。
しかし、現状のきゅうり自動収穫ロボットには、葉が収穫物を遮ってしまい、認識アルゴリズムの精度が低下する課題が残されています。そのため、収穫性能の向上にはさらなる技術革新が必要でした。
広沢技術振興財団の助成事業について
広沢技術振興財団は、茨城県における産業振興に寄与することを目的に、ものづくり技術の高度化に関する試験研究、普及等に対する助成を行っています。令和6年度は、中小企業や個人事業主による具体的提案を優先して採択する方針であり、AGRISTの提案が採択されたことは、その技術力と将来性への期待の表れと言えます。今回の助成は、試験研究助成事業として、1件あたり原則として200万円以内の助成金が交付されるものです。
研究の概要
今回の助成受託により、AGRISTはきゅうり収穫ロボットの早期社会実装を目指し、以下の研究開発を行います。
-
摘葉機能および摘果機能の開発
きゅうり栽培において重要な作業である摘葉・摘果作業を自動化する機能を開発します。これにより、収穫作業と合わせて一連の作業をロボットが行うことが可能となり、大幅な省力化に繋がります。
-
開発した機能の現場実証
開発した機能を実際の栽培現場で実証実験を行い、性能と実用性を検証します。これにより、現場のニーズに合わせた改良を行い、より効果的なロボットの開発を目指します。
-
茨城県でのロボット導入モデルの検証と整理
茨城県の農業現場を想定したロボット導入モデルを検証し、費用対効果や導入効果を明確化します。これにより、農家の方々が導入を検討しやすくなり、普及促進に繋がります。
エンジニア 増渕 コメント
この度は助成事業に採択いただき、誠に感謝申し上げます。摘葉・摘果作業への期待は非常に大きく、これをロボットが自動で行うことで果実を見つけやすくなり、収穫作業の効率が大きく向上すると期待しております。また、1台のロボットが複数の作業を担うことで、ロボット導入のメリットは更に増大し、農業現場の生産性向上に寄与することができます。今後も技術の進化と改善に努め、より多くの農家の皆様に貢献できるよう開発を続けてまいります。
今後の展望
AGRISTは、今回の研究開発を通じて、きゅうり収穫ロボットの早期社会実装を目指します。そして、この技術を他の作物にも応用することで、日本の農業の課題解決に大きく貢献します。また、広沢技術振興財団の助成事業採択を契機に、茨城県の農業振興にも貢献してまいります。
AGRIST株式会社
AGRISTは、テクノロジーで農業課題を解決し、100年先も続く持続可能な農業を実現するスタートアップ企業です。 AIを搭載した自動収穫ロボットを活用したスマート農業を全国で展開しております。 本社は、国の地方創生優良事例にも選出された農業が盛んな宮崎県新富町です。 2023年までに農林水産大臣賞を含む国内外で20個以上の賞を受賞しました。
AGRISTでは、AI農業プラットフォーム「AGRIST Ai」の構築を行うエンジニア、ロボット開発エンジニア、次世代農場の栽培および農業技術の研究開発を行う農場スタッフの採用を強化しています。詳しくは下記の採用サイトをご覧ください。
採用サイト:https://agrist.com/recruit
代表者:齋藤潤一、秦裕貴
本社所在地:宮崎県児湯郡新富町富田東1-47-1
設立:2019年10月
事業内容:AIとロボットを活用したスマート農業