早生樹資源の有効活用による「カーボンニュートラル社会と林業再生」実現へ
1.本共同研究の目的
JIAは、「金融を通じて社会に貢献する企業でありつづける」を経営理念として、地球環境や地域経済の課題に対して、事業を通じた課題解決への取組みを行っております。主な取組みといたしましては、太陽光発電事業において、2021年10月末時点で、日本全国25拠点、71.3MWの発電出力の発電所を稼働させ、売電開始後も管理・運営を行っております。
この度、早生樹資源の有効活用による「カーボンニュートラル社会と林業再生」に関する取組みについて、農工大と共感し、共に取組む連携協定を2021年9月に締結した上で、11月より共同研究を開始いたしました。
2.本共同研究の背景
戦後に拡大造林されたスギやヒノキ人工林の主伐期を迎えた近年、伐採後の再造林が社会的な課題となっております。再造林の種別といたしまして、極めて成長速度が速い樹木である早生樹を利用した森林の造成が大いに注目されております。
本共同研究では、森林科学・木質バイオマス科学の観点から、早生樹を活用した「スギやヒノキ人工林伐採後の再造林手法」、「カーボンニュートラル等の脱炭素社会」の構築を目指します。
※ 早生樹を利用した森林の造成のメリット
- 短期間且つ高い木材生産性
- 下刈り等の省力化による森林管理負担の軽減
- 超短伐期栽培によるバイオマスエネルギーへの高度有効利用
等のメリットにより、森林の造成種として大いに注目されております。
3.本共同研究の取組み
主に下記の研究により、輸入のバイオマス燃料によらない、国産木質バイオマスエネルギーの安定供給への貢献等、「脱炭素社会に貢献する新しい林業」の有り様を確立いたします。
- 早生樹を活用した新しい林業の研究
- 早生樹を活用した国産木質バイオマスエネルギーの安定供給に関する研究
- 早生樹から得られる有用成分の高度利用に関する研究
- 1.早生樹を活用した新しい林業の研究
暖温帯と冷温帯の間で超短伐期林業を可能にする、バイオマス生産量の優れた早生樹の育苗・造林・保育等森林施業・管理法の確立
- 2.早生樹を活用した国産木質バイオマスエネルギーの安定供給に関する研究
早生樹から得られるバイオマスのエネルギー利用方法を確立し、輸入のバイオマス燃料によらない、国産木質バイオマスエネルギーの安定供給の確立
- 3.早生樹から得られる有用成分の高度利用に関する研究
早生樹から得られる有用成分の高度利用方法の確立
実証研究拠点
早生樹は温暖な地域を好むものが多いことから、これまで日本国内での早生樹の造成試験は、主に温暖な西日本を中心に行われておりました。一方、東日本のような暖温帯と冷温帯間の地域における早生樹造林の可能性については、その情報が限られているのが現状です。
本協定に基づき、農工大が所有する8か所のフィールドの一つであるミュージアム唐沢山(栃木県佐野市)の演習林を実証の拠点として、2021年11月より共同研究を開始いたしました。
【フィールドミュージアム唐沢山(栃木県佐野市)演習林】
4.スケジュール
■国立大学法人東京農工大学 概要
創基 / 1874年
創立 / 1949年
学長 / 千葉 一裕
所在地 / 東京都府中市晴見町3丁目8−1
■ジャパンインベストメントアドバイザー 概要
創業 / 2006年
上場市場 / 東証一部 7172
事業内容 / 金融ソリューション事業
代表者 / 白岩 直人
所在地 / 東京都千代田区霞が関三丁目2番1号 霞が関コモンゲート西館 21階
■本件研究に関する問い合わせ先
東京農工大学大学院農学研究院
環境資源物質科学部門 教授
吉田 誠(よしだ まこと)
TEL/FAX:042-367-5252
■その他、本件に関する問合せ先
株式会社ジャパンインベストメントアドバイザー
広報・IR室
TEL:03-6550-9307