約 20 キロのコンテナを 1 日数百回繰り返し運搬する、漁業者・漁業組合での身体的負担感を軽減
東京理科大学発ベンチャーの株式会社イノフィス(東京都八王子市、代表取締役社長:乙川 直隆)は、秋田県の漁業関係者様に導入いただくために、2 月 28 日より、マッスルスーツ Soft-Power を 1 台、マッスルスーツSoft-Light2 台の計 3 台を秋田県漁業協同組合様に試験納品いたしました。船内作業、船外作業それぞれでの有用性実証実験を実施し、本格導入いただく予定です。
■ 漁業の現在地と課題
水産庁によると、我が国の漁業就業者は一貫して減少傾向にあり、令和 3 年には前年から 4.7%減少して 12 万 9,320 人。漁業就業者数の総数が減少する中で、近年の新規漁業就業者数はおおむね2,000 人程度で推移 していましたが、令和3年度は 1,744 人で、前年度の 1,707 人から2%増加したものの、3年連続で 1,700 人 台と、新規雇用が減少している状況です※1。特に今回納品を行った秋田県では、漁業者の高年齢化が進行して おり、新規就業者の確保が急務と言われています。
水産資源の持続的な利用や成長産業化を目標とした「スマート水産業※2」の社会実装に向けた取組により、 近年技術革新が著しい ICT・IoT・AI 等の情報技術やドローン・ロボット等の技術の漁業・養殖業現場導入・ 普及などが急ピッチで進んでいます。しかしながら水産業の、特に狭い船内で行われる漁獲作業は、機械化が 難しい作業も多く、まだまだ人の手を頼らざるを得ない現状です。漁業者が今後持続的に就業できる環境を整 え、ケガによる離職を極力減少させるべく、当社としてもマッスルスーツを活用し、労働者保護、身体的負担 感の削減に貢献していく所存です。
※1 出典:水産庁令和 4 年度 水産白書より(https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/R4/attach/pdf/230602-7.pdf)
※2 スマート水産業詳細(水産庁 HP):https://www.jfa.maff.go.jp/j/kenkyu/smart
■ 現地実証について
秋田県の漁業従事者に、船内・船外の作業それぞれの立場でマッスルスーツを着用いただき、着用の違和感の 有無や、作業の効率化、腰への負担感軽減などの有用性を確かめる現地実証を実施予定です。船内作業はコンテ ナ運搬や水産物の選定等、船外作業は市場などでの魚の選別、計量、コンテナ運搬の作業等を想定しており、そ れぞれの観点で有用性をチェックいただく予定です。
■ 秋田県水産振興センター様コメント
漁業従事者の方は 20 キロ前後あるコンテナを船内外で繰り返し運搬することで腰痛に悩まされている乗 組員が多く、船内での負担軽減が急務ですが、船内ではスペースの問題から機械化が難しいのが現状です。 今回県として製品を導入し、漁業従事者の身体的負担解決のための現地実証を進めています。
数あるアシストスーツの中で導入の決め手となったのが装着感や使い勝手の良さです。漁業従事者が船の 上で使うことを想定しているため、腰の負担軽減を前提としつつも動きやすさや着心地の良さを重視してい ます。現在はテスト導入の段階ではありますが、今後は漁業従事者向けの導入支援を通じて、秋田県として 負担軽減による持続的な就業に寄与していきたいと考えています。
■「マッスルスーツ Soft-Power」について
マッスルスーツシリーズで培った人工筋肉のアシスト技術をサポーターの 背面部に組み込むことで、サポータータイプでは最強クラスの補助力を実現。 また、身体への接触面積が小さいため暑さを感じにくく、夏場も気軽に着用で きます。肩のバックルでサポートをオン・オフに切り替えることができるた め、着用したままで車両運転も OK。一日中着用し続けていても疲れを感じま せん。
▶ マッスルスーツ Soft-Power 公式ブランドサイト: https://musclesuit.co.jp/soft_power/
■マッスルスーツ Soft-Light(ソフトライト)について
マッスルスーツの機能性をより身近で手軽にした、服のように装着できるマ ッスルスーツです。荷物の持ち上げ・持ち運びや、中腰での仕事など、腰を快 適にサポートすることで、さまざまな作業の負担を軽減します。さらに、優れ た通気性、装着・調整・手入れの簡単さなど、毎日ずっと着られる快適性も追 求しています。
▶ マッスルスーツ Soft-Light 公式ブランドサイト: https://musclesuit.co.jp/soft_light/