地域資源を活用した商品の魅力と生産の労力を体感
パルシステム連合会は9月1日(金)、2日(土)の両日、高津川流域(島根県益田市、津和野町、吉賀町)でグループ職員研修を開催しました。生協が取り扱う商品の生産の背景を知る研修で、過疎・高齢化により放棄されていたワサビ田復旧までの経緯や、清流で育まれる地域資源の商品化までの苦労など17人の職員が体験を通じ学びました。
ひとりではできない「地域おこし」を実感
職員が訪れた清流高津川流域の益田市は、豊かな地域資源に恵まれワサビや天然アユなどの特産品を有します。職員は取扱商品の生産現場を体験すべく、山道の木々につかまりながら標高500m以上で栽培されるワサビ谷を訪れました。たび重なる水害や後継者不足で数十年間放棄され、ボランティアの手により復旧した「渓流式ワサビ田」と呼ばれる圃場です。希少な「匹見ワサビ」の生産者である安藤達夫さんの説明を受けた後、職員自身もまだ残る放棄地の復旧作業を体験しました。
天然アユが採れる高津川の清流では、豊かな生態系を体感するため水辺に入り、「ガサガサ体験」と呼ばれる生き物観察をしました。清流日本一に選ばれたことのある高津川を愛する地域住民が活動する団体「タカラバ」代表の河野洋司さんから、地域資源の魅力などを伝えてもらいました。
参加した職員は、「地方再生には人と人の思いをつなぐ必要があり、決して一人ではできない」と語り、商品の取り扱いをはじめ、パルシステムが地域の魅力を伝えていく必要性を感じ取っていました。
地域資源活用に向けた森林産直提携
パルシステムは2014年、高津川流域の自治体や森林組合、農業協同組合などの6団体(※)と森林産直提携を締結しました。過疎化などにより荒廃が進む国内の森林資源の保全や、地域資源を活用した商品の販路拡大などを目的としています。
「津和野わさび醤油漬け」や「鮎めしの素・天然あゆ」などの商品を取り扱い、今後もワサビ谷の落葉低木クロモジを使った焼酎など高津川流域ならではの商品開発を進めていきます。
パルシステムはこれからも、地域資源を活用し地方再生を応援する商品と背景にある物語を利用者に届けていきます。
(※)パルシステム生活協同組合連合会、益田地区広域市町村圏事務組合、西いわみ農業協同組合、高津川森林組合、高津川漁業協同組合、漁業協同組合JFしまね益田支所
【組織概要】
パルシステム生活協同組合連合会
所在地:東京都新宿区大久保2-2-6 、理事長:大信 政一
13会員・統一事業システム利用会員総事業高2,530.9億円/組合員総数171.4万人(2023年3月末現在)
会員生協:パルシステム東京、パルシステム神奈川、パルシステム千葉、パルシステム埼玉、パルシステム茨城栃木、パルシステム山梨、パルシステム群馬、パルシステム福島、パルシステム静岡、パルシステム新潟ときめき、パルシステム共済連、埼玉県勤労者生協、あいコープみやぎ