持続可能な農業の達成に大きな役割を担う微生物製剤「東京8」の事業が表彰されました。
2023年3月17日、首相官邸で行われました「第6回ジャパンSDGSアワード表彰式」にて、弊社は『SDGs推進副本部長(外務大臣)賞』を受賞致しましたことをここにご報告申し上げます。
創業以来60年間、一貫して取り組んで参りましたリサイクル・アップサイクルの取り組みを評価いただいた結果であると思っております。受賞したのは23区の汚泥処理からアップサイクルさせた『東京8(トウキョウ・エイト、バイオスティミュラント、有機JAS資材の土壌改良・植物活性剤)』を用いた開発後進国へのマイクロフランチャイズ展開です。
今年2023年に創業60年を迎える株式会社太陽油化(本社:東京都板橋区、代表 石田太平)は、1963年の創業以来、エンジンオイルのリサイクルを行い、また、平成元年からは東京23区の汚水汚泥のリサイクルを行って参りました。
そして当社は、リサイクルにとどまらず、更に価値を高めたアップサイクルを実現することを旗印に経営してまいりました。
東京23区の汚泥処理は限られた施設のみが扱っておりますが、どうすれば処理の精度を上げられるか、どうすればそこからアップサイクル商品を生み出せるか、長年研究を重ねて参りました。
その成果が「東京8」です。
汚水汚泥処理の効率化のために研究を重ねて参りました微生物研究の中で、集団微生物学と出会い、23区の汚泥の中には強力な集団微生物が存在することも突き止め、その微生物の働きで「どんな汚泥でも生活汚泥であれば、瞬時に浄化する微生物の集団の発見」にいたりました。
その微生物によって、本業の汚泥処理の効率化が実現したのはいうまでもありませんが、その消臭能力の高さから、アップサイクル商品の開発に取り組みました。
最初は「消臭剤」としての利用でしたが、微生物の浄化機能にも着目し、農地への散布を実施してみましたところ、微生物の効果により農産物の生育に顕著な差がみられることがわかりました。
10年以上前のことです。
隣接する埼玉県の農家さんの協力を仰ぎながら農業への応用を開始しましたが、当時は「汚泥由来の資材」が農家さんに嫌われましたので、汚泥とは分離して生成できる仕組みを開発し、汚泥とは分離した「特殊肥料」としての登録を経て、2022年には有機JAS認定資材として認められました。
そんな中で「東京8」の微生物由来という特性を活かし、海外生産をして世界の農業の課題に立ち向かおうというプロジェクトがスタートしました。
それが「東京8マイクロフランチャイズモデル」です。
農産物の生育に顕著な成果が出る「東京8」ですが、微生物製剤なので、商品そのものが生きています。その特性を活かして、途上国の地で現地でも培養生産出来るプラントを設計し、製造方法のフランチャイズ化に踏み切ったのです。
背景には故安倍首相時代にスタートしたABEイニシアチブというアフリカの若者向けの教育支援制度で来日し日本各地の大学院で勉強をしていた留学生の力があります。
彼らが主体的に本事業に関わり、母国で実験を開始してくれるようになったのです。
母国のために日本から様々なノウハウを持ち帰ろうという意欲あふれる留学生たちの手の届くビジネスモデルにしたこともポイントでした。
海外フランチャイズは、子会社「株式会社TOKYO8GLOBAL」で実施しています。
【参考】
海外へのフランチャイズ化やアフリカ展開に見識のある株式会社アセンティア・ホールディングス(本社:神戸市、代表:土屋晃)との協業によってフランチャイズ化は実現しています。
株式会社TOKYO8GLOBAL
www.tokyo8global.com
代表 石田太平、役員 石田陽平、土屋 晃、松本信彦