2023年3月10日(金)、一般財団法人日本土壌協会が発行する「作物生産と土づくり」において、「バイオセンサーを用いた土の生物性診断」として、当社で実施した試験結果を論文にまとめ発表
経験と勘に基づく土づくりから、科学的データに基づく土づくりへの転換のために、実用的な生物性診断が求められています。合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(本社:佐賀県伊万里市、代表:橋本 好弘)は、バイオセンサーを駆使することにより、畑の土の微生物たちが病原菌の侵入を抑え込む力(抑止力)を判定するシステムを実用化しました。土を採取し、申込書と共に送るだけで1週間以内に検査結果をお届けします。微生物を酸素電極の先端に固定化し、河川水の汚れをわずか20分で計測できるBODセンサーを応用することで、安価で迅速な土壌診断が可能となりました。
はじめに
持続可能な食糧生産のために、農林水産省は、「みどりの食糧システム戦略」において、化学農薬・化学肥料の削減と有機農業の大幅拡大を目標としています。これに伴うように、FacebookなどのSNS上でも有機農業・自然農法・不耕起農法・BLOG理論・菌ちゃん農法など様々な手法を用いた有機農業への取り組みが増え続けています。土づくりの重要性は再認識され、生物性診断に注目が集まってきています。当社への問い合わせも急速に増え始めています。売り上げも昨年度の10倍近くになろうとしています。
生物性診断技術について
BIOLOG法、PCR法、LAMP法、次世代シークエンス法、SOFIX法、eDNA解析など様々な手法が提案されてきましたが、価格や分析速度の面で実用的な普及技術とすることは難しく、その多くは研究機関や公的機関の利用が中心となっています。
微生物を酸素電極の先端に固定化するだけで、河川水の汚れをわずか20分で計測できるBODセンサーの技術を、土壌診断に応用することで、安価で迅速な検査が可能となりました。
畑の土の微生物たちの病原菌の侵入を抑え込む力を調べることで、病害発生のリスク(=抑止力)を判定します。
土が健康で元気な微生物たちが多いと、病原菌を抑え込むことができますが、土が不健康で微生物たちが弱っていると、簡単に病原菌の侵入を許してしまします。
土を採取し、袋に入れ、申込書と共に送るだけで、1点3,000円で1週間以内に診断結果をお届けします。
土壌診断について
土壌診断は、化学性・物理性・生物性の3つに分かれており、化学性診断は、肥料会社や販売店などが肥料の販売目的で活用しています。物理性診断は、透水性・排水性の課題解決のために土木工事業者が活用しています。しかしながら、生物性診断はその必要性は認識されながらも、土壌微生物の数と種類が膨大であり、検査に時間とお金がかかることもあり、未だ活用事例は少ないのが現状です。安価で迅速な実用的な診断技術が求められています。
合同会社土壌診断用バイオセンサー研究会(本社:佐賀県伊万里市、代表:橋本 好弘)