~農業・従来型植物工場における課題の解決に取り組む~
株式会社スプレッド(本社:京都市下京区、代表取締役社長:稲田 信二)は、株式会社滋賀銀行(本店:滋賀県大津市、取締役頭取:高橋 祥二郎)と2022年12月27日(火)にサステナビリティ・リンク・ローン(以下、SLL)契約を締結し、総額6億円の資金を調達しました。国内で植物工場を主な事業として手掛ける事業者向けでは、初の案件となります。
SLLは、企業の事業戦略に基づきサステナビリティに関連する目標(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット、以下「SPT」)を設定し、その達成度次第で貸付条件が連動する仕組みのローンで、スプレッドのサステナビリティに関する取り組みの更なる強化を目的としたものです。
植物工場のパイオニアであるスプレッドは、「1.労働生産性の向上(2018年比30%)」と「2.生産量当たりエネルギー使用量を2021年度のレベルで維持」をSPTに設定し、持続可能なフードインフラの提供を推進していきます。
■ 第三者機関による評価
本ローンは、日本国内における主要な格付会社の一社である株式会社格付投資情報センター(以下、R&I)によって「サステナビリティ・リンク・ローン原則」に適合していることが確認されました。
※R&Iによるセカンドオピニオンからの一部抜粋
- 高齢化・後継者不足による農業従事者の減少、気候変動や天候不順の激化、病害等による不作、農薬や肥料による環境汚染、水の枯渇、国際情勢による食料安全保障の問題など農業を取り巻く課題は多い。食料事情が不確かな未来において子ども・孫以降の世代へ申し送りできるような生産技術を作りたいとの発想から代表の稲田信二が植物工場に着手した。密閉した空間である人工光型植物工場ならば(1)気候に左右されずに安定供給・安定価格、(2)農薬不使用栽培で衛生的に生産できるほか、(3)水のリサイクル、(4)自動化による労働負荷の軽減等も実現できる。植物工場を農業が抱える課題のソリューションの一つとして誰もが食の不安から解放されるような「フードインフラ」の構築を目標に、時代の変化に対応できる技術の開発に努めている。
- 一方で植物工場は運営コストが大きく、コスト削減と同時に高い稼働率*2を保てなければ事業の継続が危ぶまれる。新しい技術と発想を取り込みながらより高い稼働率を実現することで持続可能な生産体制を構築することが肝要である。
- 今般スプレッドはSLLを調達し、技術力と効率性の向上を求めて自社直営工場における労働生産性とエネルギー生産性を示すKPIとSPTを設定した。この目標を社内の取り組みの励みとし、さらなる事業の増強を企図する。
■ 本SLLにおけるスプレッドの取り組み
スプレッドは2006年の創立以来、「未来の子どもたちが安心して暮らせる持続可能な社会の実現」をコアバリューとし、農業とテクノロジーの融合によって食料生産における課題を解決することを自社のサステナビリティ戦略として位置付けてきました。本融資において、次のSPTとKPIを設定しました。
・貢献する主なSDGs
※詳細につきましては、R&Iによるセカンドオピニオンをご覧ください。
https://www.r-i.co.jp/news_release_suf/2022/12/news_release_suf_20221227_jpn.pdf
※1 葉菜類を栽培する人工光型植物工場
※2 最大生産株数に対する生産実績株数の割合
■ 会社概要
会社名:株式会社スプレッド
代表取締役社長:稲田 信二
本社所在地:〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地 KRP6号館
設立:2006年1月
WEBサイト:https://spread.co.jp
採用情報:https://hrmos.co/pages/spread/jobs