ハイライフの日本戦略ハイライフポークの自社一元管理を実現する畜産DX プロセスの「見える化」で消費者の輸入ポークの不安解消へ 「代官山ハイライフポークテーブル」おすすめメニューの試食も実施
日本向けにこだわりのおいしい豚肉「ハイライフポーク」を生産している北米(カナダ・アメリカ)の豚肉生産者ハイライフ社(HyLife社)。このハイライフポークの国内マーケティング活動を推進する株式会社HyLife Pork Japan(東京都渋谷区)は、2022年11月28日(月)、ブランドレストラン「代官山ハイライフポークテーブル」においてプレス関係者向けのセミナー&試食会を開催しました。
ハイライフポークホームページ:https://hylifepork.com/
業界向けサイト:https://biz.hylifepork.com/
昨今、世界的な物価上昇・急激な円安を受け、食品関連の値上げが続いており、精肉分野においても価格上昇が避けられなくなっています。豚肉は毎日食卓に並ぶ日本人にとって欠かせない食材であり、流通現場、生活者にとっても今後の動向が気になる商品。このような変動する市場環境の中、北米の豚肉生産者であり、生産の多くを日本向けとしている当社から、北米マーケットの最新動向に関するレポートを発表いたしました。
また畜産におけるDXの最新事例として、世界的にも珍しい品種開発から生産・加工輸送までを自社で行う「自社一貫生産」を活用して、当社独自の徹底したスマート畜産システムの導入・使用事例についても解説。グローバルな流通に求められる高い生産管理システム、最新DX導入による品質向上や生産性向上の成果、世界的に脅威が高まっている家畜伝染病対策等、日本の畜産界でも特に注目を集めているトピックスについても事例を紹介いたしました。また、HyLife社と資本関係のある伊藤忠商事の宇田氏にも登壇いただき、同社畜産部門の中でも重要な位置づけを占めるHyLife社との関係についてお話いただきました。
セミナー終了後には、ハイライフポークの試食会を実施。10月にリニューアルオープンしたブランドレストラン「代官山ハイライフポークテーブル」メインシェフ篠嵜司より、リニューアルのポイントや家庭で気軽に楽しめる秋冬のおすすめメニューなどについてお話しました。
- プレゼンテーション①<北米マーケット状況と円安下でのハイライフの日本戦略> 国産豚肉と同等の安心感・おいしさ、加えてのコスパを実現する「輸入銘柄豚」新カテゴリ創出
HyLife Pork Japan 社長執行役員兼CBDO,Asia (アジア市場開発責任者) 舩越 直之
米国での干ばつによる収穫不良、ウクライナ・ロシア紛争の長期化、世界的な飼料穀物の逼迫によってトウモロコシや小麦などの穀物相場は右肩上がりの状況が続き、価格は直近2年間で約2倍に。また、北米における人件費、資材・包材費の上昇に加え、2022年3月以降に円安ドル高が急激に進行したことで多くの輸入商品の価格が上昇しています。また、豚肉は国産・外国産ともに豚生産コストの約60%は飼料代であり、国産では飼料穀物の約90%を輸入に頼っている状況です。穀物価格の上昇と円安進行の影響を受けて、国産豚肉の生産コストは大きく上昇しており、豚一頭の推定コストは47,500~50,000円に。穀物を現地調達する北米生産の豚一頭推定コスト(30,000~35,000円)と大きな差が出ています。2023年春以降には、国産豚肉の店頭小売価格の上昇が予想され、日本の多くの消費者への影響が見込まれます。
このように国産・外国産問わず価格上昇が避けられない状況ですが、豚肉は日本の全世代で消費量が高く毎年伸長している、日本人の食卓に欠かせない食材です。消費者の日々の食卓を「かしこく・おいしく節約」するサポートをするために、ハイライフの日本戦略として、「国産豚肉と同等(以上)の安心感・おいしさを提供し、加えてのコストパフォーマンス」を実現した「輸入銘柄豚」新カテゴリの創出を目指し、ハイライフポークがその中核を担いたいと考えています。
- <ハイライフポークの一元管理を実現する畜産DXの技術> 自社開発のスマート畜産システムで一元管理。プロセスの「見える化」で消費者の輸入ポークの不安解消へ
生産背景が見えない、味にばらつきがある等の理由から国産に比べてマイナスイメージを持たれがちな輸入ポーク。一方で、ハイライフは、管理体制やテクノロジーの活用により安全管理・安定品質・安定供給の徹底を行い、その既存イメージを打破し、「輸入銘柄豚」の創出を目指しています。その実現のためのアプローチが、生産から飼料配合、加工、配送まで自社での一元管理を可能にするスマート畜産システム「i-Hogs」です。
国内生産においては「繁殖・飼料配合・養豚・加工」までのプロセスは分業スタイルが大半です。[A3] 対して、ハイライフではそれら全てのプロセスを自社で一元管理しています。それによりあらゆる工程で、細かな情報を把握、分業では実現が難しい、高いトレーサビリティを実現しています。その管理のカギは、「テクノロジーとシステム連携」です。
世の中には、「豚の健康状態・成長過程や農場内の成育環境を見える化するシステム」、「全農場からの出荷タイミングから到着までをオンタイムで見られるシステム」など、様々な優れたシステムがあります。しかし、各システム単独で使用しても、全体の管理が困難という課題がありましたが、i-Hogsはこれらシステムを全て連携させることを実現しました。[A4] 2015年に自社で開発・導入して以降、データを蓄積しながら精度を上げ、新規システムとの連動も進め、日々改善させています。このシステムにより、8,900頭/日(日本全国のと畜頭数の約13%)を年中安定的に生産・出荷することを可能としています。
▼飼料配合システム「リーピート」
原料穀物をオンタイムに届け、飼料配合・在庫を見える化。配合飼料をタイムリーに農場へ届けるシステム。
▼農場管理システム「マキシムス」
24時間365日、豚舎内の環境を管理。気温や湿度、酸素レベルなどを見える化し、豚に常に最適な環境を提供し健康に育てるためのシステム。
▼配送・疾病管理システム「ファーム・ヘルスガーディアン」
全農場をリアルタイムで疾病状況を管理。本社からも全トラックの位置を把握、疾病発生時にはタブレットなどでドライバーは通行すべき道や迂回路などの確認、連絡を行える。
▼輸送温度管理システム「データ・ロガー」
ハイライフでは40〜50コンテナ/週のチルドポークを日本に輸出。その全コンテナにデータ・ロガーを完備し、輸送中の温度を記録。徹底した温度管理で、冷凍することなく「冷蔵(チルド)」の状態で食卓までお届けすることを可能に。
これらのシステムの連携により、豚肉の生産から食卓までの一元管理と「見える化」が可能となりました。高いトレーサビリティは、「外国産はよくわからないから心配」といった消費者の不安の払しょくにも繋がり、生活者の輸入ポークに対する安全性やおいしさ、鮮度への不安を解決することが出来ると考えています。国内では、「繁殖・飼料配合・養豚・加工」が分業であることに加え、スマート畜産システムも途上段階です。一方で、早くからシステムを活用し、DX化が進んでいる当社では、技術活用による安心・安全・鮮度向上、そしてコスト減まで実現し、それが国産と比較して大きな強みとなっています。
加えて、ブランディング・プロモーションの領域においては、日本でも生活者向けにSNSやレシピサイトでのデータを活用した売り場提案を行っています。インスタグラムの当社アカウントは11万人を超えており、レシピ数も約300。当社ホームページを含めてデジタルアクセスは月間100万人を達成しています。日々の流行りや季節を捉えたレシピなどを売り場の販促POPなどで提案することで、ハイライフポークを手軽にかしこく食べてもらえる提案を行っています。
- プレゼンテーション②<ハイライフビジネスの役割・重要性>
伊藤忠商事(株)食料カンパニー 生鮮食品部門
生鮮食品第二部 畜産ビジネス課 課長 宇田 創(はじめ)
伊藤忠商事は2010年からハイライフとの取引を開始し、2012年12月に資本提携を行いました。商社の中でも非資源分野に強いといわれる当社において、食料ビジネスはその中でも中核に位置し、さらに豚肉をはじめとする食肉は、とても重要な分野と位置付けています。
川上から川下までのグローバル・サプライチェーンを効率良く、滞りなく築くかを重要視する当社にとって、一貫生産体制を実現しているハイライフは最適なサプライヤーであり、重要な役割を果たしています。ハイライフは多様化する消費者のニーズをいかに汲み取って、商品・サービスに反映させるかという面でも優れており、消費者の声に耳を傾け、日本向けの商品開発を行うなど、他のサプライヤーにはない施策を実施されています。これは当社が重んじる「マーケットインの発想」と深く通じるものです。また、ハイライフの農場や従業員とその家族、お客様、そして消費者を大切にする姿勢は当社が企業理念として掲げる「三方よし」の精神と通じており、2社の共通項はとても多いと感じています。
今後もハイライフビシネスをサポートするとともに、安心安全で質の高い商品を安定供給するという当社の社会的役割を持続的に果たすための戦略的なパートナーと考えています。
- ハイライフポーク秋冬おすすめメニューご試食〈「代官山ハイライフポークテーブル」リニューアルのポイント>
代官山ハイライフポークテーブル メインシェフ 篠嵜 司
代官山ハイライフポークテーブルでは、生産者直送の厳選したハイライフポークを年間1t以上取り扱っており、お店でも北米現地の雰囲気を体験していただける場所となっています。2016年9月のオープンから6周年を記念して今まで以上に原料のおいしさを味わってもらえるコンセプトとしてメニューを一新。グリル料理に特化したレストランとしてリニューアルしました。骨付き肉やプルドポークなど北米ならではのメニューを強化し、前菜メニューが充実したことに加えて、グリルステーキに使用する各部位を実際に目で見て選べる「ミートツアー」もスタート。ロース、肩ロース、バラ、モモなどの特徴をスタッフがご説明し、お客様にお好みの部位を選んでいただいて調理・提供することで、豚肉をより知って楽しんでいただくご提案を行っています。
<家庭で気軽に楽しめる秋冬のおすすめメニュー、時短メニューのご紹介>
秋冬定番の「豚汁」も、ちょっとしたポイントを押さえるだけでよりおいしさがアップ。野菜と豚肉をしっかりと炒めて、少ない水分で蒸し煮することで旨みを逃さず楽しめます。時短メニューとしておすすめしたいレシピは、フライパンひとつで作れる「豚肉と明太子の和風パスタ」です。ボソボソ食感になりがちな明太子パスタですが、明太子を最後に和えることでなめらかな食感になり風味も引き立ちます。どちらも当社HPのレシピページに掲載しておりますので、ぜひ一度お試しいただければと思います。
・まずはこれ!基本の豚汁
https://hylifepork.com/recipes/6574461/
・フライパンひとつで!豚肉と明太子の和風パスタ
https://hylifepork.com/recipes/6917526/
- <試食メニュー>
・ドライリブ ソルト&ペッパー/バッファローソース
・グリルステーキ トマトサルサ&レフォール
・醤油香る和風ローストポーク
・バラ肉のしゃぶしゃぶサラダ 山椒ダレ
- <ハイライフについて> 開発・生産から流通まで。世界でも稀な「一貫生産」を実現したハイライフ
ハイライフ社はカナダのほぼ中央、マニトバ州にあるカナダ最大の養豚企業です。マニトバ州は冷涼な気温に加え、雄大な自然、豊富な水資源、清浄な空気、そしてカナダ内でも晴天が多い、豚を健康に育てるのに最適な環境です。この土地で、品種開発から飼育、加工といった商品製造だけでなく、豚の食べる飼料生産、流通までも一元管理。徹底した品質管理を可能にする「一貫生産」を実現しています。2020年には米国の加工工場を取得。生産規模を拡大し、より多くの日本のお客さまにおいしさを味わっていただく環境を整えました。 2016年に設立された、日本でのマーケティングを強化するために活動する「株式会社ハイライフポークジャパン」では日本のお客さまの好みを徹底的に研究すること、よりおいしい豚肉をお届けすることを目的にさまざまな取り組みを実行しています。
- <ハイライフポークについて> 日本人の好みを徹底的に研究
ハイライフ社は 2010 年から本格的に日本向けの商品開発・輸出に取り組んでいます。同じ豚肉といっても、実はそれぞれの国の食文化や嗜好によって大きく異なります。しゃぶしゃぶや生姜焼きなどの薄切り肉、とんかつなどの揚げ物が好まれる日本では、口あたりのよい肉質、ジューシーで柔らかい赤身、しっかりと白く締まった脂身が求められます。この日本人の味覚に合わせて開発したのが「ハイライフポーク」です。ハイライフポークは、豚肉の品質に大きく関わるとされる飼料も、自社の栄養士や獣医の指導のもと、大麦・小麦を中心に最適な飼料バランスを追求しています。さらにハーブを配合することにより、よりよい香りと旨みを持ったプレミアムポークの「ハイライフポーク ハーブ三元豚」もあります。
- <ハイライフポークWebサイト/SNS>
当社では、ハイライフポークを使った豚肉レシピや料理に関する豆知識、東京・代官山にあるブランドレストラン「代官山ハイライフポークテーブル(HyLife Pork TABLE)」のメニュー紹介、現地の様子など、さまざまな情報をWeb サイト、インスタグラム、クックパッド公式キッチンで発信しています。
HyLife Pork Webサイト: https://hylifepork.com/
HyLife Pork TABLE Webサイト: https://hylifepork.com/table/
公式インスタグラム: https://www.instagram.com/hylifepork/
クックパッド公式キッチン :https://cookpad.com/kitchen/32591240
ハイライフポークショップ : https://hylifeporkshop.com/