樹齢1000年以上のオリーブ樹木のマイクロバイオーム採取から生まれた研究を発表
【12/6(木)伊藤国際学術研究センターにてカンファレンス開催】新しい宇宙生活支援アグロテックと人類の長寿ソリューションを開発するプロジェクト発表/マイクロバイオームと宇宙技術の複合的ビジョンに基づき、地上での健康・長寿への貢献にとどまらず、宇宙飛行士のためのより良い栄養の選択といった未来に向けた新しいソリューションを提供します。
マイクロバイオーム農法は、有機農業を超え、微量栄養素を多く含む健康な植物を生産するための解決策を提供します。新世代マイクロバイオーム菌株を使用し、遺伝子発現を調節することで植物の成長に多大な影響を与えます。イノベーション・ラボ(Innovation Labo)とマース・シティ・デザイン(Mars City Design)、ワールド・マイクロバイオーム・ソサエティ(World Microbiome Society)は、東京・銀座のフレンチレストラン「ロオジエ」(L’OSIER)のエグゼクティブシェフのオリヴィエ・シェニョン(Olivier Chaignon)と共同で、樹齢1000年以上のオリーブのマイクロバイオーム採取から、新しい宇宙生活支援アグリテックと人類の長寿ソリューションを開発するプロジェクトを発表します。
マーシャル・ポーターフィールド博士(Dr.Marshal Portefield)とベジット・イデアス博士(Dr Bejit Ideas)は、進化するマイクロバイオームと宇宙技術の複合的ビジョンにより、宇宙空間での極限状態にある人間がストレスに耐え、その影響を軽減できるよう研究を重ねてきました。これらの新しいテクノロジーは、地上での健康・長寿への貢献にとどまらず、宇宙飛行士のためのより良い栄養の選択といった未来に向けた新しいソリューションを提供します。
マーシャル・ポーターフィールド(Dr. Marshal Porterfield)元NASA宇宙生命物理科学部門長は、長年にわたり宇宙における植物の影響について調査してきました。2008年、日本の樹齢100年の桜の種子が国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれました。8ヶ月の宇宙滞在を経て持ち帰られた種は、日本全国14カ所に植樹されました。そして、そのうちの数本の桜が通常よりも6年早く開花し、さらに解析の結果、桜の木に固有の微生物が存在していることが明らかになりました。宇宙旅行が種子に与えるこの加速的な進化の発見と、ダーウィンの進化論に基づき、マーシャル博士と彼のチームは新しい研究プロジェクトを開始しました。この研究はマイクロバイオーム科学のパイオニアであるイデアス博士の「マイクロバイオーム進化論」とともに進められています。
また、ミシュランスターシェフのオリヴィエ・シェニョンは、料理科学に革新的な技術を導入し、健康に良い影響を与える料理を提供するシェフとしてガストロノミー界をリードしています。彼は、エピジェネティックな変化を通じて人間の健康にポジティブな影響を与えることができる健康的な農産物の生産を農業従事者に依頼することで、マイクロバイオーム農法を推進し、より健康的な食材の選択により新たな料理を提供するという革新的なマイクロバイオーム・ガストロノミープロジェクトを始めました。
ヴェラ・ムルヤニ氏(Miss Vera Mulyani)は、火星都市デザインの(Mars City Design)創業者であり、人類が宇宙旅行できるようにするためのキーテクノロジーとしてマイクロバイオームを想定しています。彼女は、スマートシティデザイン、持続可能な都市デザイン、循環型都市を特徴付けるホリスティック・システム・アーキテクチャのインフルエンサーです。火星都市プロジェクトにおいて、この分野の主要なオピニオンリーダーを結集させることによって、研究開発を急速に進展させることに成功した彼女は、今回、新しいプロジェクトを発表するためにチームに参加することになりました。
ベジット・イデアス博士(Dr.Bejit Ideas)
生化学の博士号を持つ微生物叢の専門家として、イデアス博士は発酵技術の研究開発において20年以上の経験を持っています。百寿者の微生物叢とそのシグナル伝達経路を数年間研究した結果、百寿者は独自の多様な微生物叢のおかげで、平均的な人間よりも慢性炎症が少ないことを発見しました。このユニークな百寿者の老化モデルを使えば、彼らの微生物叢とミトコンドリアの動態を模倣して、健康増進のソリューションをリバースエンジニアリングすることができます。バイオ発酵代謝産物が、炎症とミトコンドリアエネルギーに関する特定の遺伝子発現に影響を与え、結果として細胞のエネルギー産出を増加させることを可能にします。その代謝産物が腸脳軸の調節を通じて脳の可塑性を改善できることを実証した臨床研究にも参加しており、脳の可塑性とエピジェネティクスを調節することで健康な老化を可能にする新しい栄養科学への新しい道を切り開いています。
ベジット・イデアス博士は、人間の微生物サイクルを再現する高度な発酵技術を用いた発酵プロセスを開発し、人間に必要な栄養ツールとしての代謝物の可能性を見出しました。イデアス博士は、Vitafoods Asia & Europe、Probiota、APACなどの国際会議にも講演者として参加し、微生物叢に関する最新の研究成果を発表、共有しています。
マーシャル・ポーターフィールド博士
(Dr.Marchal Portefield)
マーシャル・ポーターフィールド博士、GeneLabの創立者、高度な統合オミックス研究プログラムの開発、宇宙におけるミトコンドリア行動研究のパイオニア、NASA Twin Studyの創立者、ワシントンDC・NASA本部・宇宙生命物理科学(SLPS)の前部門長。
NASA内の6つのセンターで、ヒューマンリサーチ、物理科学、工学、宇宙生物学プログラムに従事。パデュー大学(Purdue University)生物工学部教授。生物学、農業、環境、医学に応用できる生理学的センシング技術など、高度な生物物理学的アプローチに焦点を当てた教育および研究を行っています。バイオセンサープログラムでは、走査型センサー技術、バイオセンサー、バイオMEMS、バイオナノテクノロジー、ラボオンチップシステムなどを研究しています。
ヴェラ・ムルヤニ (Vera Mulyani)
ヴェラ・ムルヤニ氏は、火星という次の目的地のマスタープランを専門とする、先見性のある建築家です。スマートシティデザイン、持続可能な都市デザイン、循環型都市等、ホリスティックなシステム建築におけるインフルエンサーです。また、ロヨラ・メリーマウント大学(Loyola Marymount University:LMU)の非常勤講師として、「Occupy Mars」と題したシステム工学の修士課程を担当しています。火星建築(Marschitecture)運動のパイオニアであり、Mars City Designの創設者、Astrobiomeの共同創設者でもあります。
ヴェラの「マイクロ・マクロ・プロジェクト」:火星建築デザイン、長寿と回復力のためのマイクロバイオーム研究、バーチャルリアリティシミュレーション、クリーンエネルギー、持続可能なフードシステム、人間の健康とウェルネスシステム等。ヴェラの旅は、ディスカバリーチャンネルで公開されました。
https://www.visitcalifornia.com/travel-videos/vera-mulyani-marschitect-mars-architect/
– architect
総視聴者数9000万人のABCテレビの大ヒット番組「To Tell The Truth」S6、E6 Set 2、ヒーローストーリー「真の火星建築家は誰だ」に出演、アメリカの視聴者に大きなインスピレーションを与えました。ヴェラ・ムリヤニは、科学、芸術、宇宙の分野で影響力のある多くのプラットフォームやメディアで講演を行っています:CNN, MIT, USC, TEDxLA, Queen Elizabeth Prize for Engineering, Fortune, Quartz, Space.com, Space Now, Space 2.0, NASA SpaceAppHackathon, Reaction Research Society (RRS), AIAA, NSS, Mayors' Institute on City Design (MICD), Anchorage Museum, Design Museum, Tekniska Museum, Xylem, Explore Mars, Annabelle, Salon Public EPFL, Expo2020 Dubai.
オリヴィエ・シェニョン シェフ
(Chef Olivier Chaignon)
16歳で本格的に料理人としての修行を開始。パリのピエール・ガニェールのもと活躍し、2005年に来日。東京の「ピエール・ガニェール」でシェフを務めた後、2013年、「ロオジエ(L'OSIER)」のエグゼクティブシェフに就任。世界初のマイクロバイオーム農園の食材を使った料理を提供。『ミシュランガイド東京』で5年連続3つ星を獲得。マイクロバイオーム農法のオリーブやターメリックなど希少な食材を使い、美味しさだけでなく腸脳軸に影響を与える料理を開発しています。
■カンファレンス詳細
開催日時: 2022年12月6日(木)10:30〜12:00
開催場所: 伊藤国際学術研究センター ギャラリー1
〒113-0033 東京都文京区本郷7丁目3−1
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