土曜日, 11月 23, 2024
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インテグリカルチャー、一正蒲鉾、マルハニチロの3社が共同で“培養魚肉”の研究開発の開始を発表

〜持続可能な “次世代の魚肉タンパク”の商業化生産および食品加工の実現目指す〜

動物由来細胞から食品や原料などを作る「細胞農業」で持続可能な世界を目指すインテグリカルチャー株式会社(本店:東京都文京区、代表取締役CEO:羽生 雄毅、以下インテグリカルチャー)は8月30日(火)、一正蒲鉾株式会社(本社:新潟県新潟市東区、代表取締役 社長執行役員:野崎正博、以下一正蒲鉾)とマルハニチロ株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:池見 賢、以下マルハニチロ)の3社で、魚類の筋肉細胞の培養技術の確立に向けて共同研究開発を始めることを発表します。

インテグリカルチャー、一正蒲鉾、マルハニチロの3社が共同で“培養魚肉”の研究開発の開始を発表のサブ画像1_3社ロゴ3社ロゴ

2021年8月より、インテグリカルチャーは、マルハニチロと2社で培養魚肉の研究開発を進めてきました。本研究では、マルハニチロが、検証に必要な生きた魚(細胞)の提供を担うほか、インテグリカルチャーは、独自開発した細胞培養技術「CulNet®(カルネット) システム」(以下、カルネット システム)により、魚の細胞の培養技術の確立を推進しています。今回、本研究に一正蒲鉾が加わることで、水産加工食品向けに研究対象を拡大して培養魚肉の大規模商業化生産を目指します。

昨今、健康志向の高まりなどから世界的に魚介類の需要が増加傾向にあるほか、地球温暖化をはじめ、乱獲などにより海洋資源も減少傾向が続いています(※1,2)。

インテグリカルチャー、一正蒲鉾、マルハニチロの3社が共同で“培養魚肉”の研究開発の開始を発表のサブ画像2_国民1人1年当たりの食用魚介類の供給量国民1人1年当たりの食用魚介類の供給量

※1: 水産庁 令和3年度 水産白書 「世界の1人1年当たり食用魚介類の消費量の推移(粗食料ベース)」
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/r03_h/trend/1/t1_4_2.html
 

インテグリカルチャー、一正蒲鉾、マルハニチロの3社が共同で“培養魚肉”の研究開発の開始を発表のサブ画像3_世界の海洋水産資源の状況世界の海洋水産資源の状況

※2:水産庁 令和3年度 水産白書「世界の資源状況」
https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/r03_h/trend/1/t1_4_1.html#i

また、新型コロナウイルスの感染拡大にウクライナ危機が重なったことで、世界中で歴史的な物価高騰が起きており、改めてサステナブルな生産方式に注目が集まっています。さらに今年に入って、厚生労働省が培養肉に関する研究を年度内に実施する方針を示したほか、培養肉の事業化に向けて法整備を目指す、自由民主党の『細胞農業によるサステナブル社会推進議員連盟』が発足するなど、「細胞農業」の実現に向けた動きが活発になってきました。こうした中、3社による取り組みは、サステナブルな資源開発や新たな価値創造に貢献できるものだと考えています。

■一正蒲鉾について < https://corporate.ichimasa.co.jp/ >
一正蒲鉾は、1965年の創業以来、安全・安心でおいしい商品づくりに邁進し、水産練製品業界トップクラスのシェアを獲得。「お客さまに愛される味づくり」に日々努めています。2045年のありたい姿として「ICHIMASA30ビジョン」(2016年度~2045年度)を定め、そのなかで、常に技術を探求し、未来に向けてあらゆる“食”の情報を発信する「食品バイオ企業」を目指しています。また、2020年7月に「一正蒲鉾株式会社ESG経営宣言」を制定しており、水産練製品・惣菜事業、まいたけ事業を展開する企業として、いま享受している豊かさを、次世代へつなぐことが企業の極めて重要な務めとし、持続的な社会の実現への貢献と企業価値向上を両立する経営を推進していきます。

■マルハニチロについて< https://www.maruha-nichiro.co.jp/ >
マルハニチロは「本物・安心・健康な食を提供し、人々の豊かなくらしとしあわせに貢献する」をミッションに、良質な魚タンパクの供給を通じて人々の食や健康に貢献してきました。また、水産資源を持続させ地球環境を守るため、事業活動を通じて社会課題の解決に向き合っています。世界で高まる魚の需要に対し、環境リスクを最小限にしながら持続可能な魚タンパクの供給をするため、今回の共同研究に至りました。

■インテグリカルチャー株式会社について < https://integriculture.com >
独自開発の細胞培養技術「CulNet® (カルネット) システム」を、食品・素材・皮革などをつくるバイオ資源生産技術のプラットフォームとして開発し、様々な分野で活用する未来を目指しています。

カルネット システムは、動物体内の臓器間相互作用を模した環境を擬似的に構築する装置です(特許取得済み)。本技術は、動物細胞を大規模かつ安価に培養可能で、培養肉をはじめ、様々な用途での活用を検討していて、既にラボスケールでは、高コストの一因であった血清様成分の作出を実現しています。血清様成分作出の実現により、原料調達・管理・コストで課題となる牛胎児血清(FBS)や高価な成長因子が必要なくなり、細胞培養生産の大幅なコストダウンと、より高度なサプライチェーン管理が可能になります。

 

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