2025年7月23日(水)24日(木)/秋田県男鹿市
(一社)海と日本プロジェクトin秋田県は、7月23日(水)と24日(木)の2日間小学生を対象にしたイベント「海藻でブルーカーボン~あきたの海を守り隊~」を開催いたしました。秋田の魚や海の現状、地球温暖化やブルーカーボンについて実際に男鹿市に足を運び体験を通して学びました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

イベント概要
・開催概要:地球温暖化の影響が秋田の海に及ぼす影響や、ブルーカーボンを学び実際にアマモの移植体験をする中で、二酸化炭素削減のための植生活動を行う。
・日程:2025年7月23日(水)~24日(木)1泊2日
・開催場所:秋田県男鹿市
・参加人数:秋田県内小学5~6年生 20人
・協力団体:男鹿市 五里合漁港 秋田県水産振興センター 秋田県立大学
ブルーカーボンってなんだろう?
「あきたの海を守り隊」が向かったのは、男鹿市の「男鹿水族館GAO」です。最初に秋田県水産振興センターの加藤雄平さんから話を聞き、秋田の海と魚介類、ブルーカーボンについて学びました。
秋田の魚の水揚げが減少していることや、浅海に生息する海草・海藻が二酸化炭素を吸収すること。特に「アマモ」が多くの二酸化炭素を吸収していることを知り、熱心にメモをとっていました。
午後からは五里合漁港へ移動。ゲストハウス男鹿の三浦豊さんのレクチャーを受けた一同は実際に海に入ってアマモの移植体験に挑戦。気温は高いものの海水の冷たさに「キャー」と声をあげながらも、海中にグッと手を伸ばしアマモを植えつけていました。
体験を通して「アマモ」が持つ役割を理解し、「ブルーカーボン」を身近に感じた様子でした。
そのあとは同じ五里合漁港で水揚げされたばかりの魚や、クルマエビの養殖場を見学。地元の漁師から地球温暖化による海水温上昇が漁獲量や獲れる魚の種類にも影響を及ぼしていることを学びました。
児童たちは魚を触ったり養殖池を覗き込みながら自然の中で生きていくことの難しさを実感していました。

温暖化と再生可能エネルギーについて
2日目は男鹿海洋高校内にある「風と海の学校あきた」で地球温暖化の原因やその影響、再生可能エネルギーについて学習と洋上風力発電でのメンテナンスを行う船の操船体験をシュミレーター機器を使って行いました。
児童たちは地球温暖化が及ぼす影響や再生可能エネルギーの種類を聞き、再生可能エネルギーでは土地によって得意不得意があることを学びながら、自分の住む地域はどうだろうと考えを巡らせている様子でした。続いて行ったシュミレーター機器を使っての船の操船体験では、リアルな映像と機器を前に「気持ちは船長さながら」風向きや天候などをききながら、堂々と舵を切っていました。

自分たちにできることは?
今回のオリジナル体験学習イベントのまとめ学習として、これから自分に何ができるのか1枚の絵にまとめて発表しました。発表された絵には「男鹿の海の未来を守りたい」「自分が海を守っていくための取り組みをするならどうすればいいか」「自分の理想の未来の姿」など様々思いが込められ、この2日間を通しての、児童の学習の成果を感じました。

参加した児童の声
最初は緊張気味だった児童も、1日目の午後にはあっという間に打ち解け笑顔が多く見られました。
座学の場面では講師の問いに積極的に答えたり反応する姿も。自ら学ぼうとする姿勢が見られた2日間でした。参加した児童からは「アマモの移植やシュミレーターなどの体験学習が楽しかった」、「二酸化炭素をなるべく出さないような取り組みをしたい」などの声が聞かれ、充実した時間になったようです。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人海と日本プロジェクトin秋田県
活動内容:秋田県の海の今を伝えることで皆さんに興味を持ってもらい、海と共生するムーブメントを起こすことを目的に活動しています。また、海洋ごみ対策に向けた取り組みとして街のごみ拾いを中心に行い、多くのごみ拾い参加者を獲得。清掃活動やオリジナル企画などで、海ごみゼロのアクションを実施し、認知向上・意識向上を目指しています。

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。