189社の中から優秀賞を受賞し、「JAアクセラレーター」第7期に採択。宇宙技術を応用した鮮度判定で、フードロスの未来を切り拓きます。

食品ロスの解消を目指すMilk.株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中矢 大輝)は、2025年5月21日、JAグループがスタートアップとの共創を目的に設立した一般社団法人AgVenture Lab(所在地:東京都千代田区、代表理事:荻野 浩輝)主催のアクセラレータープログラム「JAアクセラレーター第7期」への採択が決定したことをお知らせいたします。
7期目となる本プログラムは、「食と農、くらしのサステナブルな未来を共創する」をテーマに、「食・農・金融・くらし・地方創生・SDGs」を注力領域とし、全国から189社のスタートアップが応募。その中からMilk.株式会社のハンディ鮮度測定器「イロドリ(IRODORI)」(以下、イロドリ)が選抜されました。
Milk.株式会社は、本プログラム期間中に最大100万円のPoC費用の助成を受け、JAグループのネットワークやアセットを活用した実証実験に取り組みます。実験では、独自開発のハンディ鮮度測定器「イロドリ」を活用し、食品の鮮度を「見える化」。まだ食べられる食品が無駄に廃棄されるのを防ぐ仕組みの社会実装を目指します。また、JA全農や農林中央金庫の職員による伴走支援のもと、ビジネスプランをさらに磨き上げ、実用化と展開のスピードを加速させていきます。
「もったいない」のない未来をつくる——その実現に向けて、私たちは「イロドリ」とともに、挑戦を続けてまいります。
💡 JAアクセラレーターとは
「食と農、くらしのサステナブルな未来を共創する」をキャッチコピーとして、革新的なアイデアや技術をもったスタートアップを募集・選抜、短期間で集中的に成長を支援し、新ビジネス・サービス開発につなげるためのプログラムです。本プログラムでは、JAグループの強み(店舗をはじめとする各種インフラ、顧客ネットワークなど)を活用しながら、食と農とくらしに関連した様々な社会課題の解決を目指し、未来のイノベーションビジネスを育てていきます。
◾優秀賞に輝いたビジネスプラン発表の様子

月面探査機「かぐや」に搭載されたハイパースペクトルカメラのコア技術を応用し、高精度な鮮度診断を通じて食品ロスの削減を目指すビジネスプランで、本プログラムへの応募に至りました。
5月21日に開催されたビジネスプランコンテストでは、最終選考に進出した15社がそれぞれの事業構想をプレゼンテーション。下記選考基準による厳正な審査の結果、当社を含む9社が「優秀賞」を受賞し、「JAアクセラレーター・プログラム第7期」への参加権を獲得しました。
<選考基準(引用元:https://ja-accelerator.agventurelab.or.jp/)>:
・事業創造への本気度、能力、チームワーク、バックグラウンド、リソース調達力等
・革新的な事業を共創する本アクセラレータープログラムの趣旨との親和性
・課題、変化に対するソリューションの独創性、革新性
・ビジネスプランの新規性、実現性、成長性

JAグループの全国組織8団体(全国農業協同組合中央会、全国農業協同組合連合会、全国共済農業協同組合連合会、農林中央金庫、一般社団法人 家の光協会、株式会社 日本農業新聞、全国厚生農業協同組合連合会、株式会社 農協観光)が2019年5月27日、共同で設立したイノベーションラボです。JAアクセラレーターのほか、学生対象の起業アイデアコンテストなど、スタートアップのすそ野を広げるため多角的な活動を展開しています。
◾宇宙技術の力で、「まだ食べられる」を見逃さない社会へ。鮮度を見える化する「イロドリ」開発背景

Milk.株式会社は、食品ロスの大きな原因となる「鮮度の判定の難しさ」に着目し、誰でも手軽に食品の鮮度を「見える化」できるハンディ鮮度測定器「イロドリ」を開発しました。
日本では年間約500万トンもの食品が廃棄されており、そのうち半数は飲食店や小売業などの事業活動によって生じる「事業系食品ロス」。農林水産省は2030年度までにこれを半減させる目標を掲げており、現在、多くの企業がその削減に取り組んでいます。
しかし現場では、食品の鮮度を客観的かつ定量的に評価する手法が十分に普及しておらず、多くの場合、担当者の経験や社内基準に基づいて廃棄判断がなされています。その結果、安全マージンをとるあまり、まだ消費可能な食品まで廃棄されてしまうという課題が生じています。

こうした現状を受け、Milk.株式会社は、月面探査機「かぐや」にも搭載されたハイパースペクトルカメラのコア技術を応用し、誰でも手軽に食品の鮮度を測定できるハンディ鮮度測定器「イロドリ」を開発しました。
「イロドリ」は、食品表面の光の反射スペクトルを解析することで、鮮度の変化を視覚的かつ数値的に捉えることが可能です。これにより、これまで経験や勘に頼って行われていた判断を、科学的な根拠に基づいた客観的かつ合理的な判断へと置き換えることができ、食品廃棄の最適化や品質管理の高度化に大きく貢献します。
本製品は、ハイパースペクトル技術の特性を活かしながら、安価・軽量・量産可能なマルチスペクトル方式を採用。片手で持てるコンパクトな設計により、さまざまな現場やシチュエーションでも手軽に使用できます。さらに、測定データを蓄積・活用することで、将来的な機能拡張や新たな市場展開にもつながる可能性を秘めています。
現在、複数の現場で実証実験を進めており、今後は以下の観点からさらなる実証と改良を行っていく予定です。
データ収集:果物、食肉、魚など、ニーズの高い食品を対象とした鮮度データの取得
ニーズヒアリング:「イロドリ」を活用した鮮度測定の具体的な使用フローや現場の課題を把握
ハードウェア改良:液晶画面の大きさやボタンの操作性など、使いやすさとデザイン性の向上を目指した改良
まだ食べられるのに廃棄されてしまう――そんな「もったいない」をなくすために。
Milk.株式会社は現場の声に真摯に向き合いながら、「イロドリ」の社会実装を加速し、飢えのない未来への道を拓いていきます。

◾会社概要


Milk.株式会社は、宇宙技術であるハイパースペクトル技術を医療・食品・インフラ分野など多分野へ応用するディープテックスタートアップ。世界ではじめてハイパースペクトルカメラを開発・命名した元JAXAエンジニアの佐鳥新教授から技術継承を受け、ノーベル物理学賞を志す代表の中矢により、2019年に創業しました。スタートアップ企業の支援や新しいビジネスアイデアの発掘にも力を入れており、「G-1スタートアップグランプリ」や「YARD」プロジェクトはその一環として開催されています。
2021年には「未来2021」でメディカル・ヘルスケア部門の最優秀賞を受賞。2022年には東京都の先端医療支援事業「AMDAP」に採択。さらに、2025年3月にはNewsPicksの人気番組「メイクマネーサバイブ」にて、堀江貴文氏ら4名から満場一致で投資が決定しました。
【会社名】Milk.株式会社
【代表者】代表取締役社長 中矢大輝
【所在地】
本社:〒106-0032東京都港区六本木4-8-1
大門オフィス:〒105-0012東京都港区芝大門2丁目3-6 601
【TEL】03-5050-4920(旧:03-6803-8114)
【E-Mail】info@milk-med.com
【公式サイト】https://milk-med.com/
【事業内容】ハイパースペクトルカメラの販売、データ解析、ソフトウェア開発等
◾リンク集
一般社団法人AgVenture Lab公式サイト:https://agventurelab.or.jp/
採択決定についてのプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000062040.html
Milk.株式会社公式サイト:https://milk-med.com/
◾本件に関するお問い合わせ
【会社名】Milk.株式会社
【TEL】03-5050-4920(月〜金 9:00〜17:00 ※土日祝日を除く)
【E-Mail】info@milk-med.com