約2か月の作業がわずか2日に! 安全管理と効率向上を両立する“林業DX”最前線
ドローン事業開発コンサルティングを手掛ける株式会社トルビズオン(福岡市中央区、代表取締役 増本 衛、以下「トルビズオン」)は、有限会社九州バーク運輸、株式会社セントラルベース26、株式会社アイテム、添田町森林組合と連携し、福岡県添田町の山間部において大型物流ドローン「DJI FlyCart30」を活用した林業資材の大規模空輸業務を実施しました。

■実施内容の概要
2025年3月の2日間に渡り、福岡県添田町の林業現場にて、大型物流ドローンによる林業資材の空輸を実施。総重量4tの資材(アンカー資材・サプリガード・苗木など)を、最長608m・平均429mの飛行距離で10箇所の荷下ろしポイントに運搬しました(トルビズオンはオペレーション支援、地上補助マニュアル作成)。これにより、従来の人力運搬に比べて大幅な作業時間短縮と作業負担の軽減を達成しています。
■参画事業者と役割
• 有限会社九州バーク運輸 – 現地ディレクション
• 株式会社セントラルベース26 – 事業アレンジ、業務支援
• 株式会社アイテム ドローン事業部 – ドローンによる運搬主体
• 株式会社トルビズオン – 操縦支援・マニュアル整備
■実証の背景と目的
林業現場における資材運搬は、担い手不足や重労働といった課題を抱えていました。今回の実証事業では、物流ドローンを活用した新たな運搬モデルを検証し、地域の持続可能な森林管理と作業効率の向上を図ることを目的としました。
特に苗木保護用サプリガードは、急傾斜の林業現場で苗木が落下や摩耗、風雨などによるダメージを受けるリスクを軽減するために必要です。苗木は特に初期段階で繊細なため、現場の急な斜面や不整地での輸送・設置時に、保護用のガードが苗木をしっかり守ることが成功の鍵となります。
また同プロジェクトでは、サプリガードは28kgの単位で100個以上という大量輸送が求められており、その運搬自体が急傾斜の現場では非常に大変な作業となります。急勾配の地形で重くかさばる資材を安全に搬送するためには、専用のドローンや高度な物流手法が必要となり、現場での運用計画や安全対策も一層厳密に行われなければなりません。
■搬送された物資と作業イメージ





■検証項目と成果
本実証では下記の項目について検証し、定量データを収集・分析しました。
飛行安全性(障害物回避、電波状態管理)
搬送効率(搬送重量・時間・バッテリー消費)
作業負担軽減効果(人力との比較)
コスト面のメリット(費用対効果)
これらの検証結果から、物流ドローンの実用性と導入メリットが明らかになりました。
参考動画から抜粋


詳細はYouTubeにて
■トルビズオン代表 増本 衛 コメント
この度の実証において、弊社は搬送オペレーション支援という立場で参画いたしました。林業現場が抱える課題に対し、大型物流ドローンが実用的なソリューションとなることを確認できたのは大変有意義です。今後も企業や自治体の皆様と協力し、安全・効率的な空輸オペレーションを後押ししていきたいと考えております。
■株式会社トルビズオンのコンサルティング事業
トルビズオンが提供する「DoMAC(ドゥーマック)」は、ドローン事業を新たに立ち上げたい、あるいは既存事業へドローンを活用して業務革新を目指す企業・自治体向けの包括的な支援サービスです。トルビズオンはこれまでに100件以上の実証プロジェクトを成功へ導いており、その豊富な知見をもとに、お客様のビジネス課題や地域課題に応じた最適なドローン運用を提案・実行サポートいたします。
事業構想フェーズ(コンセプト設計支援)
事業化検証フェーズ(事業性評価・検証支援)
事業化推進フェーズ(事業立上げ支援)
BCP・自治体連携への対応
DoMACでは、大手企業や官公庁、自治体との豊富な連携実績を活かし、BCP視点でのドローン導入・運用をサポートいたします。これにより、企業や自治体は安全性と効率性を高めながら、地域や社会の課題解決にも貢献できます。
