月曜日, 3月 31, 2025
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梨生産者向けプラットフォーム「みんなの梨サイト」オープン!

広域で梨の開花日を予測する「梨開花予測システム」を全国で初めて開発

 日本農業新聞(本社:東京都台東区)は26日、梨の生産者に向けた情報を集めたポータルサイト「みんなの梨サイト」を公開しました。
 中国での火傷病発生による輸入停止で花粉の調達が難しくなっていることを受けて、国内での花粉の安定生産の実現のために梨に関する情報を発信しようと開発したもので、花粉の採取に関する情報や栽培技術などの研究成果の他、梨生産者にとって最も重要となる開花日を予測するシステム「開花予測マップ」を搭載。本州以北を対象に、「幸水」と「豊水」の開花日について、地図と一覧表で表示しています。これまでは県の試験場等が県内の開花日を予測する仕組みはありましたが、全国で広域に梨の開花を予測する仕組みは全国で初めてとなります。この他、実際の開花情報を生産者がスマホなどから投稿できる「梨開花実況マップ」では、開花情報が日本地図上で共有できるなど、国内の梨花粉の安定調達・供給に役立つ情報を発信していきます。会員登録・閲覧は無料です。

みんなの梨サイトトップページ

<みんなの梨サイトの主なコンテンツ>

「火傷病関連情報」(リンク集)

 ~火傷病の情報がすぐわかるリンク集

「梨に関する研究成果集」(リンク集)

 ~梨に関する各地試験場の研究成果をほぼ網羅!

「開花予測マップ」 本邦初! 

 ~本州各地の地点の開花日を広域に予測する仕組みを搭載!

需給量調査(組織・団体、個人)

 ~梨花粉の需給に関するアンケートです

病害虫発生予察(外部リンク)

 ~日本農業新聞が運営する「みんなの防除」から閲覧できます

 <開花予測マップとは>

 「開花予測マップ」は、農研機構(茨城県つくば市)が、関東向きに開発した梨の開花予測式をベースに、本州各地点での過去10年の気象データと過去の開花日を組み合わせて、日本農業新聞が独自に開発した、スマート農業を活用した新しいシステムです。(九州、四国、富山県など除く)。  

 梨の主要品種である「幸水」「豊水」の2品種について、自発休眠終了日と、開花始め、満開日、開花終わりの日を示し、その地点の過去の開花日の実績との差をプラス(遅れる)とマイナス(早まる)で表示します。予測精度を高めるため、26日先までの毎日の気温を1キロメートル単位で予報する農研機構の「1キロメッシュ気象データ」を使い、毎朝9時頃に最新の予測情報を更新します。

 将来的に花粉の国内流通を実現するために、生産者が早期に開花日を知り、花粉を採集する人手の確保や、作業日程の調整に利用してもらうよう開発したもので、これまで梨産地の12県が、独自に開花予測日を公開していますが、広域に分析する仕組みはありませんでした。これら12県の予測も、リンクを貼って比較しやすいように工夫しました。

 この他、火傷病に関する関連情報や、全国の試験研究機関が発表している梨に関する研究成果のリンク集なども掲載し、梨に関する情報を一つのサイトにまとめたプラットフォームです。梨花粉の需給に関するアンケート(団体・組織向け、個人向け)についても掲載して回答を集めています。

梨開花予測システムのイメージ

[開花予測マップの特長]

 本州の各地点(九州・四国・富山県を除く)について、開花予測日を地図上と一覧表に表示しています。毎日発表される26日先の気象予測データを読み込み、随時朝9時ごろに最新の予測日が更新されます!。利用は無料です。

ぜひ会員登録の上、お使いください。

<梨開花実況マップの特長>

 実際の開花情報を生産者がスマホなどから投稿し、どこの園地で花が咲き始めたかを位置情報をオンにして投稿いただくことで、地図上での共有が可能となります。将来的には産地間の花粉の融通のための参考情報として活用いただければと考えています。投稿いただくには会員登録が必要です。

<今後の予定>

 今後は多発している果樹カメムシや、梨の重要病害である黒星病についても共有できるマップも開発をする予定です。

 梨開花実況マップに登録・投稿いただいた梨園地については、位置情報をオンにして投稿いただくため、緯度・経度をもとに園地周辺の気象データの収集も可能で、技術的には翌年からの開花予測が可能になります。今後はこうした仕組みをもとに、会員登録して開花情報を投稿いただいた方を対象にした、個人の農園単位のオーダーメイドの開花予測サービスの提供についても開発・検討していく予定です。

梨サイトURL:https://nashi.kafun.org/

<ことば>火傷病

 梨やリンゴなどの重要病害。花、葉、枝が枯れ実が腐る。主枝や主幹に火にあぶられたような症状ができ枯れるのが特徴で、海外では大きな被害が出ている。防除が難しい細菌病で、伐採以外の防除法はない。日本では未発生。2015年には韓国でも発生し、梨やリンゴの生産に大きな影響を受けている。中国でも発生したことから、2023年8月に同国からの花粉の輸入が停止された。22年の中国からの花粉輸入量は梨606キロ、リンゴ231キロ。

<当件に関するお問い合わせ>

東京都台東区秋葉原2-3

日本農業新聞普及推進部・花粉担当(近藤・横田)

電話03-6281-5807

FAX03-6281-5497

メールアドレス kafun@agrinews.co.jp

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