株式会社鈴生(本社:静岡県静岡市、代表取締役社⾧:鈴木貴博、以下「鈴生」(読み:すずなり))はこの度、津田物産株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社⾧:黒川悦春、以下「津田物産」)と連携し、持続可能な農業活動の一環として、J-クレジットの活用を通じた取組みを実施していきますのでお知らせいたします。なお、当連携にあたっては農林中央金庫(本店:東京都千代田区、代表理事理事長:奥和登、以下「農林中金」)が両社のマッチング支援を行いました。
○鈴生×津田物産の連携の背景
鈴生は水田の中干し延⾧による温室効果ガス排出抑制に取り組む農家と連携し、水田メタンの削減およびその削減効果をJ-クレジット化する活動を進めています。また、「顔が見えるクレジット協会」を設立・運営し、誰がどこで創出したJ-クレジットなのか、J-クレジットの創出経緯などが明確になる仕組みの構築を目指しています。
津田物産は全国の産地からお米を仕入れる中で、未来の食生活を守るためSDGsにも力を入れて取り組んできました。そうした取組みを行う両社を農林中金がマッチングしたところ、津田物産はこのJ-クレジットの取組みに共感し、鈴生との連携が実現しました。
○連携を通じて行う取組み
津田物産は「顔が見えるクレジット協会」の生産者である株式会社ファームランド西田(本社:山口県下関市、代表取締役社⾧:西田英史、以下ファームランド西田)が創出したJ-クレジットを、事務局である鈴生から購入し、全国各地から仕入れるお米の一部について、栽培過程で排出された温室効果ガスをオフセットすることで、 “温室効果ガス排出量が実質0の環境配慮米”として販売します。
さらに、販売店・企業を通じて環境配慮米を広く消費者に届けることで温室効果ガス排出削減のサイクルを構築し、鈴生、津田物産、販売店・企業が連携した三位一体での取組みとして、水田中干し延長によるJ-クレジット活用の普及を目指します。
また、津田物産はファームランド西田が生産する温室効果ガス排出量削減に貢献したお米の一部を直接仕入れる予定です。水田中干延長で作られたJ-クレジット購入とお米の仕入れによる直接的な生産者支援を行い、今後⾧期的な取引を通じた安定供給・安定生産を実現し、温室効果ガス削減に取り組む農家を支えていきます。
今回の連携を通じて、津田物産が推進する環境負荷低減の取組みに参加する生産者が増えること、さらには全国へ取組みの輪が拡大されて持続可能な農業の推進に繋がっていくことを期待しています。

【株式会社鈴生とは】
『おいしさを求めて』を経営理念とし、バラエティ豊かな作物の「育つ手助けをする。」ことを目的に2008 年に創業した農業生産法人です。大手外食チェーン店にて使用されるレタスをはじめとする複数の作物を育てており、持続可能な農業と社会づくりを目指したスマート農業や環境・エネルギー事業などを手掛ける地球の未来と「おいしい」野菜に貢献している会社です。
【津田物産株式会社とは】
大正15 年に創業。「生産者が丹精込めて作った安心安全なお米を産地と消費地を結ぶ代理店として安定供給し続けること」を理念に米穀卸売販売を手掛ける。安定供給をするため専門性に特化した分社体制をとっており、仕入・製造は「津田物産株式会社」、販売は「ライスフレンド株式会社」、物流や産地精米商品の拡大は「産地精米株式会社」が担っている。生産者に寄り添いながら地球にやさしい食づくりを目指していく。
【株式会社ファームランド西田とは】
山口県下関市にて米と野菜の生産およびドローンの販売整備を生業としている。就農当初は4ha で水稲をスタートさせ、現在では50ha 弱の生産面積にて米、小麦、キャベツを主とした栽培を行っている。
(主食35ha、飼料5ha、加工用米8ha)
【農林中央金庫とは】
1923(大正12)年設立。農林水産業者の協同組織を基盤とする全国金融機関として、農林水産業者、農林水産業に関連する企業などへの金融サービスを提供しています。また、農林水産業を持続可能なものにするため、気候変動をはじめとしたサステナビリティ課題解決のため積極的な取組みを展開しており、農産物のバリューチェーン上での温室効果ガス排出削減をめざす「カーボンインセッティング」も推進しています。