木曜日, 2月 20, 2025
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日本発のグローバルフードテックスタートアップ、株式会社Kinishがシードラウンドで1.2億円の資金調達を実施

研究開発と米国市場進出を加速し、持続可能な食の未来を創造

「Food Pleasure with Sustainability 美味しさを、サステナブルとともに」をミッションに掲げるグローバルに展開するフードテックスタートアップ、株式会社Kinish(本社:東京都新宿区、代表取締役:橋詰寛也)は、ジェネシア・ベンチャーズ株式会社(Genesia Venture Fund 3号投資事業有限責任組合)、ライフタイムベンチャーズ合同会社(OLtV Seed Fund投資事業有限責任組合)、Full Commit Partners株式会社(Partners Fund 1号投資事業有限責任組合)および三菱UFJキャピタル株式会社(三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合)を引受先とするシードラウンドで、合計1.2億円の資金調達を実施しました。

ライステクノロジーにより美味しくてサステナブルな世界を実現

Kinishは、植物分子農業を活用し、牛乳タンパク質をコメに生成させることで、乳製品を完全に代替するソリューションを開発しています。この技術により、従来の畜産を必要とせず、環境負荷を大幅に軽減した持続可能な食品を提供することが可能となります。

地球温暖化や水不足、森林伐採など世界的な環境問題と食品・農業は深くかかわっております。特に二酸化炭素の約28倍の温室効果を持つメタンガスを排出し、また人間の数十倍の水を消費する乳牛は環境問題の文脈で注目されており、環境負荷を低減するために、乳牛の代替として植物性乳製品が注目されています。

Kinishは、独自のライステクノロジーを活用することで牛乳のような美味しさを持つ植物性乳製品を開発し、美味しさを起点にサステナブルな世界の実現を目指しています。

資金調達の用途

1. 牛乳たんぱく質(カゼイン)を含む特殊なイネの開発
乳製品の中心的な成分である牛乳たんぱく質の一つ、カゼインを生成するイネの開発に資金を投下し、プレシードラウンドから実施していた研究開発を加速させ、商業スケールに対応できるイネを開発いたします。

2. 植物工場の研究開発を加速
昨今地球温暖化によって難易度が上昇している農業に対応し、またイネからの温室効果ガスの排出を防ぐべく、矮性イネと呼ばれる高さ20cmの品種を植物工場で栽培するモデルを採択しています。現在矮性イネに特化した植物工場の研究開発を静岡大学と共同で行っており、今回の資金調達により当研究開発も推進いたします。

3.マーケティングの推進
Kinishはコメを活用した代替乳製品の開発ノウハウを有しており、当ノウハウを活用してまずはカゼインを含まない通常のコメからアイスクリームの開発を行っており、今後商品を日本と米国にて販売する予定です。お米の持つポテンシャルを広く感じてもらうために、今後この商品販売のマーケティングに資金を利用する予定です。

Kinish 代表取締役CEO 橋詰寛也のコメント

人が生きるうえで「ちょっとした感動」は欠かせないものであり、美味しい食事こそがその役割を果たすと考えています。しかし、差し迫る環境問題の中で、そうした食の喜びを享受する機会は加速度的に減少していくのではないかと危惧しています。だからこそ、私たちは「美味しくてサステナブルな食品」を世界中に広げることを目指し、株式会社Kinishを創業しました。

Kinishは、コメの持つ可能性と独自の技術を最大限に活用し、これまでにない代替乳製品の開発に取り組んでいます。今回、食品・研究開発・グローバル展開において実績を持つ4社のベンチャーキャピタルからご支援いただき、弊社のミッションに共感いただけたことを大変光栄に思います。

今後は研究開発および日米での事業開発をさらに加速させ、美味しくてサステナブルな未来の実現に向け、邁進してまいります。

投資家からのコメント

ジェネシア・ベンチャーズ アソシエイト 曽我部 崇様

現代の酪農業は、大量の水や広大な土地といった限られた資源に大きく依存しており、今後の環境変動やAIの進展による水資源の再評価など、ますます厳しい条件下に置かれると考えています。一方で、既存の代替乳は味や食感において十分な改善が見られず、広く社会に受け入れられるには一歩及ばない状況でした。しかしKinishは、乳の機能性を忠実に再現しながらも低コストで提供可能な要素技術を有しており、これから顕在化するであろう環境・資源問題に対して大きな社会的ニーズを満たす企業になると確信しています。Kinish社と共に未来の食と環境の革新の実現に向けてジェネシア・ベンチャーズも全力で伴走していきます。

OIST Lifetime Ventures General Partner 木村 亮介様

Kinishとは、創業者チーム組成前のプレチーム期から伴走してきました。彼らの科学的知見と事業推進力は世界でも十分に通用しうると信じ、今回の追加出資を決定しました。持続可能な食の未来の実現に向け、Kinishの世界展開を引き続き支えていきます。

Partners Fund General Partner 山田 優大様

Incubate Fund時代にDeeptechの夢を追っていた私として、Kinishは独立後初のDeeptech投資となりました。 橋詰さんと初めてお会いした時に、こういう人がビジネスと研究の両輪をしっかり回し、Deeptechの未来を切り拓いていく経営者だと直感的に感じました。 日本の食文化は世界に誇れる強みであり、中でも米は日本人の主食です。グローバルにも優位性のあるライステクノロジー領域の新たな挑戦を応援し続けたいと思います。

三菱UFJキャピタル 投資第三部 部長 幡野 浩一様

食の課題解決に向け、多くのフードテックスタートアップが挑戦を続けていますが、Kinishは独自のテクノロジーに加えて、マーケティングも重視した戦略にも特徴があり、いち早く商品を市場に出すために着々と準備を進めています。その取り組みに共感し、MUFGビジネスサポートプログラムRiseUpFestaで三菱UFJキャピタル賞として表彰させて頂き、この度出資に至りました。引き続き、MUFGとしての強みを活かし、Kinishの成長に貢献して参りたいと考えています。

採用情報

現在Kinishでは現在以下ポジションを募集しています。ご関心のある方は以下からご応募ください。まずはカジュアルに話したい方も是非ご応募いただければと思います。

株式会社Kinishについて

コメにかかる技術とノウハウを活用して、美味しくてサステナブルな食品の開発・販売を行うフードテックスタートアップ。Plug and Play Japan株式会社主催のJapan Summit 2024にてStartup Awardの受賞、米国フードスタートアップアクセラレーターであるUnion Kitchenのプログラムに日本企業として初めて選抜されるなど、多方面から注目を集めている。

名称: 株式会社Kinish

所在地: 〒160-0022 東京都新宿区新宿3-5-6

代表者: 橋詰 寛也

設立: 2023年1月

URL: https://kini-sh.com/ja/

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