月曜日, 12月 23, 2024
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荷主企業の主導で共同輸送デジタルマッチングシステム構築、25年2月まで資源エネルギー庁の補助事業において参加企業を募集

一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)のワーキンググループ「WG05A動態管理プラットフォームの社会実装と活用」(リーダー:AGC株式会社)では共同輸送データベース分科会として、運輸事業者12社、荷主企業6社、サポート企業28社がメンバーとして業界の枠を越えた共同輸送を実現する活動をすすめています。

共同輸送デジタルマッチングシステム

「物流革新に向けた政策パッケージ」の具体化として物流関連2法が改正され、本年5月15日に公布、一部を除き来年4月には施行される見込みですが、その中の物資の流通の効率化に関する法律(物流効率化法)では、荷主および運送事業者等の努力義務として「運転者一人当たりの一回の運送ごとの貨物の重量の増加を図るための措置を講ずるよう努めなければならない。」とされており、その具体的な判断基準等を定める3省合同会議の「合同会議取りまとめ」(意見公募を経て11月27日に公開)では、荷主が講ずべき措置として「複数の荷主の貨物の積合せ、配送の共同化、帰り荷(復荷)の確保に向けた適切なリードタイムの確保や、運行効率向上のための発送量・納入量の適正化等により、トラックの積載効率の向上等を図ること。」※1が明記されました。

 KPIがトラックの積載効率(積載効率=積載率*実車率)となったことで、荷主としても配送の共同化、特に帰り荷(復荷)の確保について具体的な取り組みが求められる事になりました。

※1 3省合同会議「合同会議取りまとめ」(2024年11月27日公開)p.6
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001845493.pdf

更に、さまざまな共同輸送の形態がある中で、北海道 地域フィジカルインターネット懇談会での講演資料として公開されています「道内事業者の物流実態 及び共同化の可能性分析」※2の中で、「ドライバー不足に対して最もインパクトが大きいのは、『長距離便の帰り荷マッチング』」との調査結果も公開されており、当共同輸送データベース分科会の活動は、物流の2024年問題解決への貢献の大きな可能性を持っています。

※2 北海道 地域フィジカルインターネット懇談会 講演資料「道内事業者の物流実態 及び共同化の可能性分析」(株式会社野村総合研究所)p.13
https://www.hkd.meti.go.jp/hoksc/20240123/data01.pdf

なお本活動は北海道において道内サプライチェーンにおける物流課題解決での取り組みでも活用が検討されており「共同輸送データベース普及によるサプライチェーンにおけるエネルギー効率の向上実証事業」として、令和6年度経済産業省補助事業(国土交通省連携事業)の運輸部門エネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費の補助事業に採択されました。(代表申請者:株式会社traevo)

本補助事業にて現在のプロトタイプシステムを改善し社会実装のレベルに向けた改修を行い、2025年のサービスインに向けて活動を推進しております。 また本システムを活用して共配相手を見つけることで実共同輸送を実現するため、WG05メンバーおよび北海道参加各社において実証実験を進めており、すでにマッチングが成功して共配を実現した事例が出ています。

更に参加者が増えることによって共配実現の可能性が高まるため、引き続き本プロジェクトに参加される企業を募集しています。

本システムは、動態管理プラットフォームであるtraevo Platformを利用するか、もしくは輸送基本情報(発着市区町村、車種、車格毎の月間輸送台数、オプション条件等)を csv 形式で Upload することにより自社の輸送経路がデータベースに保存されると同時に他の事業者に公開されます。

登録データは匿名化され、事業者間のマッチング協議が始まるまでお互いの情報は公開されないため、匿名性が担保された中でユーザーは自社の希望ルートにマッチした往路(混載)、復路(帰り便)の共同輸送相手を自由に検索できる仕組みです。

本システムは誰もが簡単に、業種や地域を越えて共同輸送候補を探し出せるデータベース(マッチングサービス)を目指しています。

・WG05A 共同輸送データベース参加社(順不同)
  鈴与カーゴネット株式会社、大王製紙株式会社、中部興産株式会社、トランコム株式会社、
  ヤンマーロジスティクス株式会社、AGC株式会社

・支援  一般社団法人サスティナビリティ・DX推進協議会(SDXC)  

・WG05Aリーダー  AGC株式会社 田中 真史氏のコメント

 まずはTDBC、WG05Aの各社、北海道内で本活動にご賛同いただいた各社のご尽力により共同輸送データベースのリリース目途が立ちました事を感謝申し上げます。1社では解決できない社会課題に対して利害関係無しで業界、企業の垣根を越えて解決するというTDBCの理念に基づき、ここまでの成果を出せた事を嬉しく思います。しかしながらWG05Aの目指す公平に誰もが自由に共同輸送を検討できる場とするにはまだまだユーザー数が不足していると感じております。理想とするフィジカルインターネットの実現に向けて引き続き皆様と協業の輪を広げていきたいと考えておりますので宜しくお願いいたします。

 

問い合わせ先:TDBC事務局 

お問い合わせ、詳細な説明をご希望の場合はTDBCサイトのお問合せフォームでお願いいたします。
TDBCへのお問い合わせ- 運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)
TDBC事務局 unyu.co@wingarc.com へのメールでもお受けいたします。その際は、件名を「WG05A共同輸送データベースの問い合わせ」としてください。

◆⼀般社団法⼈ 運輸デジタルビジネス協議会 https://tdbc.or.jp/

運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)は、運輸業界と荷主、ICTなど様々な業種のサポート企業が連携 し、デジタルテクノロジーを利⽤することで運輸業界を安⼼・安全・エコロジーな社会基盤に変⾰し、 業界・社会 に貢献することを⽬的として2016年8⽉に設⽴されました。運輸業界の課題を解決する優良 なソリューションや技術を、会員内外で積極的に発掘、企画、開発し、協議会認定などの⽅法により会 員内外に提供しています。交通事故ゼロ、持続可能な公共交通や物流インフラの実現を、業界を超えた 社会共通の課題として解決しSDGs達成に貢献します。

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