2024年12月2日(月) 各定置網で厳選した天然能登寒ぶりのグランプリ(最高金額)を決める「鰤-1(ブリワン)グランプリ」を開催!
石川県漁業協同組合は、2024年12月2日(月)に2022年に新設した天然能登寒ぶりの最高級ブランド「煌」の認定開始に合わせて、グランプリ(最高金額)を決める「鰤-1グランプリ」を開催いたしました。
なお、今回が石川県漁協かなざわ総合市場で新しく建てられた荷捌き所における初のセリとなりました。今年は震災もありましたが、無事例年同様に石川県内の港から集められた天然能登寒ぶりの中から選りすぐりの11本が石川県漁協かなざわ総合市場に集まり、目利き人による厳しい認定をクリアした1本のみが「煌(きらめき)」に認定。セリでの価格は昨年と同じ200万円となり寒ぶりとしては高値の落札額となりました。
■「鰤-1(ブリワン)グランプリ」当日の様子
石川県漁業協同組合中田副組合長が「今年は能登の震災があったが、無事「鰤-1グランプリ」が開催されてよかった。石川、能登のブランドである煌を筆頭に、石川の魚を元気にしていきたい。天然能登寒ぶりを石川の誇れる魚にしたい」と挨拶しました。続いて馳知事が登壇し「素晴らしいブリが上がってきたなと思っております。漁師の皆さん、港の漁港関係者に感謝申し上げたいと思います。時間のかかる復旧復興ですが、気合いを入れてやりますので、いい値段をつけていただきたいと思います。」と挨拶した後、中田副組合長の鐘の合図で鰤-1グランプリがスタートしました。
■初日は「煌(きらめき)」が1本登場!! 最高額は200万円で落札
鰤-1グランプリの事前エントリー15本のうち「煌(きらめき)」候補を含む当日の参加数は11本で、それらは、1本ずつ測定や記録が次々に行われました。その後、厳しい審査を経て認定された「煌(きらめき)」は1本となり、認定の証として石川県産材(能登ヒバ)の認定プレートが置かれました。
その後のセリは、多くの仲買人が参加して行われ、結果「煌(きらめき)」の落札額は200万円となりました。天然能登寒ぶりとしてはもちろんのこと、寒ぶりとしても高値の落札額となりました。この天然能登寒ぶり「煌(きらめき)」を最高額で手にしたのは、3年連続で石川県内でスーパーを経営されている株式会社どんたく(七尾市に本社)となりました。
■今年の冬は天然能登寒ぶりに関するイベントが続々開催
石川県漁業協同組合によりますとこの冬、県内の飲食やスーパーなどで天然能登寒ぶりに特化したフェアを続々と実施していく予定です。イベントは週末を中心に開催していく方針で、場所、店舗数、内容などの詳細は、1週間前を目途に石川県漁協のSNSで情報を公開していき、イベント実施施設・店舗などでは目印となるPOPを掲載していきます。
石川県漁協のSNS
■ 落札された「煌(きらめき)」について
鰤-1グランプリ参加数:11本
初セリにおける認定数:1本
グランプリに輝いた煌(きらめき)
重量:16.2㎏
長さ:93.5㎝
漁獲した網元:株式会社 佐々波鰤網
落札価格:200万円
購入者:株式会社どんたく
■「煌(きらめき)」購入者のコメント
「震災があり豪雨災害もあり、能登は悲惨な状況になったが、なんとか元気をお届けしたいなという思いで、3年連続でセリ落とせて良かった。今回の震災で能登は心が折れるくらいのダメージを受けたが、漁師さんをはじめ、皆さん頑張っているということをみていただきたいし、
ブリ自体の味も味わって欲しい。」とコメントしました。
■「煌(きらめき)」定置網関係者のコメント
株式会社佐々波鰤網の吉野部長は「200万円の値がついてありがたいと思う。これを獲るために頑張っているので、日頃の精進の賜物だと思う。3度目の正直。待ちわびていた。やっとの思いで煌認定にたどり着いた。」
石川県定置網漁業協会の一瀬会長は「鰤-1グランプリも3年目。今年は震災にあって大変な思いをしてきた。七尾は大きな被害はなかったが、県も力を入れてくれているので、他の地域にも波及して、石川県産のブランドが上がっていけばいいと思う。」とコメントした。
「煌(きらめき)」の認定基準
「天然能登寒ぶり」のうち以下の条件を全て満たすものだけを市場の目利き人により「煌」に認定します。
・石川県内の定置網で獲られる天然能登寒ぶり
・重量14kg以上
・12月から翌年1月までの間に限定
・傷がなく胴回りが十分あること
・鮮度の徹底(氷締めや活締めを施す等)
・資源管理への積極的な取り組み
(地区ごとに年間2~3ヶ月の網揚げ休漁を行うほか、小型魚が入らないよう網の目を大きくするなど、将来寒ブリとなる資源を守る自主的な資源管理を実施しているもの)
【天然能登寒ぶりとは】
「天然能登寒ぶり」は、地元水産物の知名度向上を目的とした取組の先駆けとして、他県産寒ぶりとの差別化を図るため、平成18年に県下統一の呼び名として県漁協で決定したものです。冬の時期、中でも11月から翌年2月にかけて定置網で漁獲される7kgを超えるものを「天然能登寒ぶり」と呼びブランド化が進められています。2023年には共通パーチと網組名がかかれた札(通称「白縁」)を付けてより厳格にしています。(2022年にはさらに10kgを超えるものを通称「金縁」として金に縁どられたラベルを付けています。)