〜 《国際競争力のある産地を実現》データの一元化と組織人材の育成により、未来に繋げる産地を創る〜
大崎農園、アグリコネクト、テラスマイルの3社は、データを活用する未来人材(農業経営者・管理職)の育成を目指し、「大崎農園コンソーシアム」を設立したことをお知らせします。
■コンソーシアムの設立に至った背景
ダイコン(大根)は、野菜の一世帯あたり年間消費量がキャベツ、タマネギに次いで、三番目に多い品目として知られています。鹿児島県の大隅半島にある大崎農園は、東海大学の同窓だった3人(山下義仁・中山清隆・佐藤和彦)が創業し、13年前に露地野菜に参入しました。現在は毎年120haの冬春ダイコンを、地域に合った煮物やサラダ、冬の代表的な料理である“おでん”という形で全国の食卓に届けています。西日本最大のGLOBALG.A.P.を取得したダイコン農業生産法人であり、令和3年度「GFPグローバル産地づくり推進事業における採択産地」にも認定されました。みどりの食料システム戦略やスマートフードチェーンが進められる日本農業の未来に対して、生産から出荷までのデジタル化を行い、気候変動と食品ロスに対応する産地を目指します。
<大崎農園の特徴>
- 多くのスーパーバイヤーから指示される高品質で美味しいダイコンを提供。
- 時流に合った技術を導入し、コストリーダーシップを追求した経営で10年間黒字と規模拡大を実現
- 若い人材を育成し、国内農業法人平均給与の約1.2倍の社員給与水準を常に目指す。
今後、農業法人の経営において、「高品質」「生産性向上」「社員給与水準引き上げ」を目指すためには、個の力ではなく、考える組織の力を上げていくことが未来に繋がると考え、2018年から変革の準備を進めて来ました。
<具体的な準備_PDCA>
- 2018年より、蓄積してきたデータの整理と、社員に向けたワークショップをテラスマイルに依頼
- 金融機関の業務整理コンサルティングを2020年に実施
- 自社にて農機をメンテナンスできる体制を構築
- 持続可能農業経営を目指し、体系的な施肥防除体系を構築
- 北海道の農業法人との事業連携による、周年出荷・人材シェアリング体制の実現
アグリコネクトは、「農業経営の発展」を志し2013年に創業。一貫して農業経営者、地域行政、参入企業の未来に伴走し、その実現に知恵と情熱を注ぎこむ、食農ビジネスのコンサルティング集団として、確実な事業基盤を構築してきました。
『農業経営塾』に代表される農業経営支援事業では、これまで2,500名以上の農業経営者育成に携わり、個別には農業法人の成長へ向けた理念・ビジョン、人・組織、販路、資金など総合的な経営コンサルティングを実施。また、農業参入企業と農業経営者をコーディネートして農業経営の課題解決や新たな農業事業開発のプロジェクトはこれまで100件以上実施してきています。
2社は数年前から、経営者研修や、海外先進農業地視察などで定期的に情報交換を行ってきました。国内農業が「スマート農業」や「みどりの食料システム戦略」といった、持続可能な農業経営を目指す中において、両者の強みを生かしたコンソーシアムを構築して、DXを推進する必要があると考え、事業提携(デジタル化コンソーシアムの設立)へと至りました。
気候変動、新型コロナをはじめとして起きている、需要変動等の不確実なリスクに対し、組織全員で対応し成長し続ける「農業を産業化するための新しい農業経営組織づくり(ネクスト・スマート農業)」を、3社が中心となり、DX推進で実現させていきます。
■コンソーシアムの内容
2000年以降の国内農業生産法人は、経営陣が生産活動の多くを意思決定するトップダウン方式(中央集権型)で、事業成長・規模拡大が行われてきました。ミレニアム世代が農業幹部職となっていく今後は、外部環境の急激な変化を、各現場でデータにより把握し、最適な意思決定をするボトムアップ方式(自律分散型)組織へのシフトが求められております。
本コンソーシアムでは、「データの活用」(仕組み)と「組織の育成」(運用)の両輪を回し、国内の主力品目であるダイコンにおけるデジタル化と組織変革を行います。
<コンソーシアムの内容>
- 気象の変化に対応した持続可能なスマート農業・データ活用産地の形成
- データと組織の両面からの課題領域の洗い出し
- 持続可能なスマート農業技術の仕組み(データ)と運用(組織)の設計
- 社員に向けたDX推進研修の実施
<コンソーシアムで目指す成果>
- 収穫適期の早期把握による、大規模生産計画と組織対応力の向上
- 労働時間の傾向予測を用い、気象変動に対応した現場での作業工程組み換えを実現
- 出荷場での圃場別成果のリアルタイム把握と、他工程への連動できる人材育成
- オールジャパンでの輸出の取り組み強化、輸出環境・(カットダイコン等)加工施設の整備
- 環境負荷低減に向けた作業工程の見える化と、消費者を意識した流通・小売企業との相互連携
<コンソーシアムでの役割分担>
※技術パートナー、産地パートナー、販売・輸出パートナー、ITパートナーについては随時公表していきます。
《大崎農園》について
【会社概要】
会社名:有限会社大崎農園
所在地:鹿児島県曽於郡大崎町横瀬777-20
代表者: 山下 義仁
設立:2002年11月14日
URL:https://osakifarm.com/
事業内容:野菜の生産・加工・販売・卸し
《アグリコネクト》について
【会社概要】
会社名:アグリコネクト株式会社
所在地:東京都江東区青海2丁目7−4
代表者:代表取締役社長 熊本伊織
設立:2013年4月
URL:https://agri-connect.co.jp/
事業内容:
〇農業ビジネスコンサルティング
〇農業経営コンサルティング
〇農業経営者育成事業
〇農業と食品産業のビジネスマッチング
〇海外農場開発コンサルティング
〇農業就職イベント「アグリク」企画・運営事業
〇農業情報メディア「Agripick」運営事業