合同会社獣害対策研究所、クラウドファンディングを通じて地域のサル被害軽減を目指す
合同会社獣害対策研究所(代表:吉田洋)は、徳島県南阿波地域において、ニホンザルによる被害の低減を目指す新たなクラウドファンディングプロジェクトを開始しました。
これは、サルを殺処分せずに追い払う「非致死的」対策の一環として、訓練されたサル追払い犬「モンキードッグ」を活用し、GPS発信器によるサル群の追跡システムを取り入れた画期的な取り組みです。
このプロジェクトは、サルの被害に悩む地域住民の生活を支え、人とサルが共存できる地域社会の実現を目指しています。
クラウドファンディングページ:https://for-good.net/project/1001178
クラウドファンディング実施期間:2024年10月10日〜2024年12月22日
プロジェクトのポイント
1. サルの群れの人里への出没を、サルを殺さずに減らします。
2. モンキードッグ(サル追払い犬)を効率的に運用します。
3. 人間とサルとが棲み分けることで、共存可能な社会を創ります。
プロジェクトの背景と課題
ニホンザルが生息する地域では、サルによる農業被害や生活被害(人家の雨どいの破壊や人家侵入、糞害)、人身被害などが発生し、人との軋轢が深刻になっています。
その一方で、ニホンザルは日本固有種であり、世界で最も高緯度地域(北)に棲むヒト以外の霊長類で、国際的にみれば貴重な種です。
さらに文化的にみても、山王信仰や各地の山岳信仰ではサルを神使とし、崇拝の対象となっていて、その対策には非致死的な方法が求められています。
非致死的で、もっとも効果のある被害対策は、訓練された犬(モンキードッグ)による追払いです。
そこで獣害対策研究所は「モンキードッグ」による追い払いと、サル群の位置をリアルタイムで把握するGPS追跡システムを組み合わせた、持続可能で効果的な新しい対策を導入することになりました。
プロジェクトの具体的内容
本プロジェクトでは、南阿波地域でのモンキードッグとGPS発信器を組み合わせたサル対策システムの導入に向け、支援者からの資金を募集しています。
具体的には、以下の3つの要素を軸に、効果的なサル被害対策を目指します。
1.モンキードッグの育成・運用
モンキードッグとは訓練を受けたサルを追払う犬で、サルにとって天敵の存在と認識されるため、人里にサルが出没するのを抑止できます。
モンキードッグの存在がサルに「危険な場所」と認識させ、サルを自然な形で山に戻らせることで、人とサルの棲み分けが可能になります。
GPS発信器によるサル群の追跡システム
サルのオトナメスにGPS発信器を装着し、サル群の位置情報をモニタリングすることで、サルがどこにいるのか、また人里に近づいてきているかどうかを確認できます。
この位置情報を基に、モンキードッグによる効率的な追い払いが可能となり、サルが人里に到達する前に対策を取ることができます。
持続可能な地域システムとしての「共存共栄」モデルの構築
従来の「有害捕獲」に頼るだけでなく、サルの行動パターンをデータとして蓄積し、それを基にした地域全体の管理体制を整えることで、持続可能なサル対策モデルを構築します。
こうした共存共栄のモデルが確立されれば、全国の他地域にも展開可能であり、サルと人との共存が可能な社会の実現に大きく貢献できます。
プロジェクトの特徴と期待される効果
本プロジェクトは、従来の捕獲・駆除とは異なり、以下のような利点があります:
・サルへの倫理的配慮:サルを殺処分せずに、彼らの生活圏を尊重しながら棲み分けを促します。
・効果の長期的な維持:サルに「危険」と認識させることで、人里への出没を避けるようにさせ、長期的な効果が期待できます。
・サル行動データの蓄積:GPSによってサルの行動範囲や移動パターンが把握できるため、対策をより効果的に改善できます。
資金の使い道
クラウドファンディングで集めた資金は、以下の用途に充てられます:
・GPS発信器とシステムの導入費用:GPS発信器の装着、モニタリングシステムの運用にかかる費用
・モンキードッグの育成費用:訓練や健康管理、餌代など
・巡回活動にかかる費用:モンキードッグによる追い払い活動の実施費用、ガソリン代など
これらの費用を通じて、南阿波地域において、持続的かつ効果的なサル被害対策が実現されます。
具体的なリターン内容
ご支援いただいた方には、地域特産の返礼品や、獣害対策のノウハウを学べるユニークな体験をご提供します。
・著書「モンキードッグ」サイン本:吉田洋代表の書籍で、サルの追払いのノウハウを学べます。
・オリジナルステッカー:「神犬御札」をモチーフにしたステッカーです。
・モンキードッグの散歩道散策ツアー:徳島県那賀町で、吉田代表と共に現場を訪れるツアーです。サルやシカの痕跡を探索し、リアルな被害状況と対策の実態を学べます。
獣害対策研究所の活動実績と今後の展望
合同会社獣害対策研究所は、サルだけでなく、シカやイノシシなどの獣害対策に取り組んでいます。
野生動物の行動や習性に基づく非致死的な対策手法も提供しており、地域社会が抱える獣害問題に対する解決策を提供しています。
徳島・南阿波でのモンキードッグとGPS追跡システムの導入により、ニホンザルの被害を抑え、地域住民の安心・安全な生活の確保に貢献することを目指しています。
最後に:ご支援のお願い
ニホンザルは日本の自然の中で重要な役割を果たしている一方で、人里での被害も発生しており、従来の駆除に頼らない新たな解決策が求められています。
獣害対策研究所は「モンキードッグ」とGPS発信器を活用した持続可能なサル対策の確立に向けて、クラウドファンディングを通じた皆様のご支援をお願いしています。
ご支援いただくことで、サルと人とが共に生きる社会の実現に向けた一歩を踏み出せるようになります。
どうぞご支援とご協力をよろしくお願いいたします。