販売増の理由は食べやすさ、生産者の増加、香港や台湾への輸出増
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「農業総合研究所」)は今月から旬を迎える、シャインマスカットの販売動向とこの秋の収穫予想をまとめました。
調査方法は農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」での販売データを集計したほか、生産者などへのヒアリング調査を実施しました。
農業総合研究所で8月のシャインマスカットの取り扱いは2023年はその前の年と比べ、228.2%と増加しており、2024年は昨年と比べ、147.9%増加しています。また今回の調査にご協力いただいたJA中野市(長野県中野市)でも、10年前の30億円弱から、現在は70億円を超え、2倍以上の伸びを見せるほどの人気となっています。
人気の理由
シャインマスカットの売れ行きが増えている理由は3つあります。
理由1
皮ごと食べられて種がなく食べやすいことです。これまでの日本のぶどうと異なる特性からぶどうの消費量自体を増加させました。近年では巨峰など伝統的なぶどうが減少傾向であることもあり、シャインマスカットを軸にぶどう全体の価値を向上させる原動力となっています。
理由2
生産者が増えていることです。シャインマスカットは収益性が高いため、新規就農などの際には、シャインマスカットを選択する生産者が増えています。また、巨峰や稲作からシャインマスカットに栽培品目を変える生産者も増えています。先述のJA中野市でも、シャインマスカットの生産者はこの10年で100人以上増えているといいます。
理由3
香港や台湾を中心に輸出用も増えています。主に贈答に用いられているため、特に品質の高いものが好まれています。
今年の見通し
今年の記録的な猛暑の影響も見られず、シャインマスカットは順調に育っています。そのため、例年より糖度も高く、また豊作が見込まれます。
旬の時期ですが、猛暑の影響で収穫時期が早まっています。このためJA中野市のものだと例年9月下旬が食べごろなのですが、今年は1週間ほど早まるものと見られています。
シャインマスカットにかわる人気のぶどう
JA中野市によると鮮やかな赤系のぶどう「クイーンルージュ®」がシャインマスカットより甘く、種がなく皮ごと食べることができ皮を食べるときに気にならない長野県のオリジナル品種がとても人気で生産量も増えているということです。
取材協力
JA中野市(中野市農業協同組合)
〒383-8588 長野県中野市三好町1-2-8
https://www.ja-nakanoshi.iijan.or.jp
調査方法
調査期間:2024年8月1日〜2024年8月31日
調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、生産者へのヒアリングを基に導出
会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルⅡ4階
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、生産者から農産物を買い取り、ブランディングしてスーパーに卸す「産直卸事業」を展開しています。