今年の桃も高値傾向は継続する見通し
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、全国の都市部を中心としたスーパーマーケットで「農家の直売所」を運営する株式会社農業総合研究所(本社:和歌山県和歌山市、代表取締役会長CEO:及川 智正、以下「農業総合研究所」)は6月から本格的に旬を迎える桃の2021年から2023年の価格動向をまとめました。また、今年の価格傾向についても、生産者へのヒアリングなどを基に予想をまとめました。
2021年と比べ2023年は10%近く上昇した月がほとんど
農業総合研究所が全国のスーパーマーケットで展開している2,000店舗以上の「農家の直売所」の桃の旬の季節での出荷データをまとめたところ、以下の表となりました。
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
|
2021年 平均価格 |
480.9 |
512.4 |
567.1 |
462.5 |
2022年 平均価格 |
508.1 |
553.9 |
591.8 |
604.7 |
2023年 平均価格 |
522.2 |
571.0 |
584.2 |
582.9 |
対前年比 |
102.8% |
103.1% |
98.7% |
96.4% |
2021年と2023年の比較 |
108.6% |
111.4% |
103.0% |
126.0% |
昨年の8月、9月はその前年と比べて、わずかに安価になっているものの、2023年と2021年の価格を比較すると、上昇傾向であることが明らかとなります。2024年6月の平均価格は554.1円となっており、6月の平均価格について過去最高の高値となっております。
価格上昇の原因は、肥料や消毒剤などの高騰です。農林水産省によると、2023年の農業物価指数によると、2020年の価格を100とした場合、肥料は147と過去最高だった2022年から16.2ポイントも上昇しています。また農薬も112.9(前年比10ポイント上昇)と高騰しています。
今年の桃の見通し
今年は昨年より開花が少し遅くなり、開花後の4月頃が高温で推移したため生育は順調です。夜温が高いと、色付きが悪く、取り遅れになる可能性が高く正品率の低下が予想されます。近年、クビアカツヤカミキリムシの被害が多数発生しており、今年はカメムシの飛来が多く例年より収量は少なくなると予想しています。糖度などは今後の梅雨の影響次第になります。雨量が少なすぎると玉が太らず小玉傾向となり、雨量が多いと水っぽく糖度があがりません。
生産者によると「肥料などの価格上昇分を十分転嫁しきれていない」とのことで、価格が例年並みに落ち着く兆候は見当たりません。桃は今年も「高値安定」となることが確実と見られます。
簡単に作れる!桃スイーツ:桃マシマシゼリー
【材料】
桃
ゼリー
生クリーム(アイスクリームでも)
【作り方】
ゼリーの上に生クリームをのせて
桃を贅沢にのせるだけ!
調査に協力いただいた生産者
調査方法
調査期間:2021年6月1日〜2024年6月24日
調査方法:当社が全国2,000店舗以上のスーパーマーケットで展開する「農家の直売所」、及び産直卸での販売データ、及び、スーパーマーケット担当者や生産者への当社の担当者が直接のヒアリングを基に導出
会社概要
株式会社 農業総合研究所 (JPX 証券コード3541)
〒640-8341 和歌山県和歌山市黒田99番地12 寺本ビルⅡ4階
「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本及び世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的とした産直流通のリーディングカンパニーです。全国約10,000名の生産者と都市部を中心とした約2,000店舗の小売店をITでダイレクトに繋ぎ、情報・物流・決済のプラットフォームを構築することにより、農産物の産地直送販売を都市部のスーパーで実現した「農家の直売所事業」と、生産者から農産物を買い取り、ブランディングしてスーパーに卸す「産直卸事業」を展開しています。