一般社団法人Co(本社:東京都国立市、代表理事:片岡慶一郎)は、農業分野でのカーボンクレジットの創出支援を行っており、その品質向上に向けた取り組みを進めています。この度、株式会社Archeda(本社:東京都千代田区、代表取締役:津村 洸匡、以下、Archeda(読み:アルケダ))と提携し、衛星データを活用したモニタリングを実施します。これにより、世界水準の信頼性の高い高品質なカーボンクレジットの創出が可能になります。
■なぜ品質向上の必要があるのか
近年、削減効果の低い、いわゆる質の低いクレジットを創出することについて、グリーンウオッシングの助長につながるという意見がみられています。
低品質なクレジットが市場に流通するようになると、取引の停滞や価格の下落など様々な問題が発生する可能性があります。また、クレジットを利用する企業においても、カーボンオフセットの見送りなどの対応がとられる可能性もあります。
これらはカーボンクレジット市場の健全な発展を阻害するものであり、こうした事態を防ぐために高品質なカーボンクレジットの創出が求められています。
世界では、ICVCMにより高品質なカーボンクレジットの創出要件である「コア・カーボン原則」が策定されるなど、クレジットの品質に関するルールメイキングが進んでいます。今後、このようなルールに基づいてクレジットを創出することが求められます。
現状カーボンプライシングが普及しておらず、カーボンクレジットの活用が進んでいない日本においても例外ではありません。
■今回の取り組みについて
カーボンクレジット制度のいち利用者として、一般社団法人Coはかねてから高品質なクレジットの創出に向け研究を続けてまいりました。
高品質なカーボンクレジットの要件の1つとして、信頼性の高いモニタリング方法を採用していることがあげられます。
このたび、一般社団法人Coが手がける農業分野におけるカーボンクレジットの創出において、Archeda社の衛星データ解析技術を活用することで、モニタリングの信頼性が向上し高品質なカーボンクレジットの創出が可能となります。
これは、ICVCMにより策定された高品質なカーボンクレジットの創出要件である「コア・カーボン原則」における、
「3. Transparency」=「透明性」
「7. Robust quantification of emission reductions and removals」=「排出削減と除去の確実な定量化」
に寄与する取り組みであると考えています。
また、今回の取り組みについては現状モニタリング方法が確立されていないことを受け、脱炭素社会の発展に寄与するため、今年冬を目途にモニタリングレポートを公開する予定です。
Archeda社は、衛星画像の分析において高い専門性を有し、その技術を通じてカーボンニュートラルの実現に貢献しています。
この提携により、一般社団法人Coは透明性の高いデータを取得し、農業における炭素排出削減効果をより的確に評価することが可能になります。
また、Archeda社は、衛星データを活用した自然に基づく解決策(Nature-based Solutions)の課題解決に取り組んでおり、「水稲栽培における中干し期間の延長」によるカーボンクレジットにおいても衛星データ利活用の取り組みを促進してまいります。
一般社団法人Coと株式会社Archedaは、双方の技術力と知識を結集し、今後も持続可能な発展に寄与してまいります。
■会社概要
◆一般社団法人Co会社概要
社名:一般社団法人Co(コー)
設立:2023年5月
代表者:代表理事 片岡 慶一郎
所在地:東京都国立市東1-20-12YMCA一橋寮
事業内容:一次産業におけるカーボンクレジットの創出支援事業、TCFD,TNFD開示支援事業、生物多様性の影響評価支援事業
ウェブサイト: https://www.co-carbon.jp/
◆Archeda会社概要
社名:株式会社Archeda(アルケダ)
設立:2022年09月
代表者:代表取締役 津村 洸匡
所在地:東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング36F
事業内容:衛星データを活用した自然環境の解析事業、カーボンクレジットのモニタリング解析事業
ウェブサイト:https://archeda.inc