【日本農業遺産認定】蔵出しみかんの蔵入れ作業が始まりました。みかん発祥の地和歌山県海南市下津町ならではの風景が広がっています。
蔵出しみかんとは年末に収穫したみかんを畑の中にある木造の蔵の中で1ヶ月以上熟成させ、年明けの出荷するみかんのこと。
みかんを蔵で熟成することにより、とろりとしたコクのある、まろやかな味わいのみかんに仕上がります。和歌山県海南市下津町で400年以上の歴史があり、平成31年には日本農業遺産にも認定されています。
そんな蔵出しみかんの蔵入れ作業がいよいよ本格的にスタートしました。
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蔵入れの流れ
1、みかんの収穫
蔵出しみかんは1か月以上の貯蔵期間を経てから出荷するため、みかんに傷をつけないように一つ一つ丁寧に収穫していきます
2、収穫したみかんを蔵へ
収穫したみかんを畑の中にある蔵の中へ運搬していきます。
毎日2t以上(つまり、2万個以上)のみかんを収穫しては蔵へと運んでいきます。
3、蔵の中で予措(よそ)
収穫直後のみかんはやや乾燥(湿度70~80%)の条件下に1~2週間ほど置くことで果皮の水分を蒸散させます。これを予措といい、この工程があることにより、蔵の中での貯蔵による腐敗や浮皮などの発生を抑えることが出来ます。
4、箱入れ
予措の後、みかんを木箱に入れていきます。
この際に傷んだみかんがないかを確認しながら、丁寧に箱入れします。
5、貯蔵
みかんが入った木箱を一つずつ丁寧に積み重ね、蔵いっぱいにみかんを入れると貯蔵期間に入ります。
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みかんに適した貯蔵環境は?
みかんの貯蔵に適した環境は温度5~8度、湿度85%。貯蔵期間である12月~2月の和歌山県の気温は自然と貯蔵に適していますし、蔵の中をみかんでいっぱいにすることで湿度もおおよそ85%まで上げることが出来ます。
昔から伝わる、冷暖房も加湿器も一切使わない、自然を活かした貯蔵方法です。
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自然を活かした蔵の秘密
貯蔵する蔵にも温度と湿度を保つための秘密があります。
蔵の特徴1、木造建築
蔵出しみかんの貯蔵庫は木造建築。柱や梁、扉など、すべて木で作られています。
鉄などと違い、木は湿度が高いと水分を吸収し、湿度が低いと水分を放出するため、湿度をある程度保つ働きがあります。
蔵の特徴2、土壁
貯蔵庫の壁には土壁が利用されています。土壁は主原料が土のため、断熱効果が高く、庫内の温度を一定に保ちます 。また、室内の湿度が上がれば水分を吸収し、乾燥すれば溜め込んだ水分を放出するという調湿効果もあります。
蔵の特徴3、換気の窓
貯蔵庫には、換気窓を始め、地下経由の吸気口もあり、吸排気口の開閉により、換気量を調節できるような構造になっています。
貯蔵には温湿度管理は不可欠。この窓の開閉により、貯蔵庫の温度、湿度を調整します。
蔵の素材となる木や土もこの山でとれたものを利用しているものが多く、昔の人がその土地のもので作ってきた伝統ある蔵となっています。
貯蔵についてもっと詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
【蔵出しみかんの貯蔵庫の仕組みを大公開!】
https://kuradashimikan.com/blog/storage/
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年末の和歌山県海南市下津町の風景
年末の下津町のみかん山では、太陽が出ている時間は収穫し、日が暮れてから蔵で箱入れをする毎日となります。
そのため夜には星夜の下に幻想的な蔵の明かりが灯ります。
こんな風景がみかん山にちらほら。みかんシーズンならではの雰囲気です。
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蔵出しみかんの出荷時期は?
年末に蔵で貯蔵されたみかんは年明けの1月~3月にかけて出荷されます。
みかんは貯蔵期間を経て、酸味がまろやかになり、コクのある甘みに仕上がります。
年明けにはぜひ、熟成されたみかんの味わいをお楽しみください。
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蔵出しみかん商品情報
■商品名 蔵出し晩生みかん
■販売価格 5kg 3290円~(税込・送料込)
■販売時期 11月~2月(予約販売)
■出荷時期 1月~3月
■取り扱いショップ
蔵出しみかんの藤原農園オンラインショップ
https://kuradashimikan.com/item/honchozo/
蔵出しみかんについて詳しくはこちらの動画をご覧ください
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蔵出しみかんの藤原農園とは
和歌山県海南市下津町にて、下津町の特産品の蔵出しみかんを中心に、秋の極早生みかんから春のカンキツまで、様々なカンキツを栽培しています。それぞれの時期の旬のみかんを和歌山県海南市下津町から産地直送でお届け。蔵出しみかんの魅力を伝えるべく、ブログやYOUTUBEで蔵出しみかん情報を発信している蔵出しみかん農家です。
公式サイトはこちら https://kuradashimikan.com/
お問い合わせはこちら https://kuradashimikan.com/contact/