年々難しくなる農業。農家が肌で感じた地球の環境問題 ますます希少なものになっていく農作物の価値を伝えたい 「スペイン農場産 エキストラヴァージン緑果オリーブオイル」
■オリーブにとって非常に厳しい気候状況のスペイン
オリーブの産地小豆島で親子4代オリーブ農家を営む井上誠耕園では、オリーブの熟度の違いに着目し、早摘みした緑色の実を搾る「緑果オリーブオイル」を作っています。すっきりとした後味に苦味と辛みが絶妙な味わいで、完熟した実よりもポリフェノールが豊富に含まれており、まさにおいしくて健康に良いオイル。これをもっと多くの家庭に広めたいと考え、オリーブ大国スペインで有機栽培を行う提携農家・ルケ家と共に安心安全なオリーブオイルづくりに励んでいます。
今年の10月31日、園主自らスペインのルケ家の元に渡りました。しかし園地ではオリーブの収穫が危ぶまれるほどのかつてない干ばつの影響で、惨憺たる状況にありました。オリーブの収穫は、木を揺さぶり果実を落として採る方法がスペインの主流ですが、雨が降らず乾燥したオリーブの木からはしなやかさが失われており、すぐ折れてしまうほど弱っていました。オリーブの花が咲く5月頃には酷暑もあり、1年かけてようやく咲いた花が落ちてしまい、結実できない木も多くありました。
18年共にオリーブオイル作りを続けている農家・ルケ家も「オリーブにとって非常に厳しい気候条件に見舞われている。とにかく雨が降らない。年々積み重なる少雨の影響で木は確実に弱ってきている。こんなことは初めてだ」と困惑するほどの事態だったのです。
■世界中の農家が不安と難しさを感じ始めている
大自然の中でものづくりをする私たち農家にとって、その地域ごとにある温度変化や雨量、日照時間などは、その土地ならではの美味しい作物を育てるのに欠かせない要素としてとても重要です。このスペインの干ばつのように、農業技術を追い越してしまうほどの気候変動をきたすと、良い作物が育たなくなることがあり、今は世界中の農家が少しずつ不安と難しさを感じ始めているように思います。
農業は大自然とのコラボレーションであり、当たり前にあるものではない、人知を超えた素晴らしいものであるということを実感すると同時に、自然をいたわるように努めていくことこそ、変わりゆく自然環境の中で私たちができることではないかと考えます。
■木を守りながら育てたオリーブから作る希少なオイル
干ばつの中実った数少ない果実をすぐに搾ることはできましたが、木に大きな負担をかけてしまわぬよう、今年は収穫を遅らせながらじっくりと果実を育てていきました。さらに、厳しい栽培環境の中でも緑果オリーブオイルのおいしさ、辛みと苦みを感じられる味わいにこだわったため、結果例年の半分以下しか搾ることができませんでしたが、気候変動を受け年々難しさを増す農業の中で、とても希少な緑果オリーブオイルができました。
■栽培責任者・井上より
園地の様子は昨年も干ばつの影響を強く感じるような状況でしたが、今年は昨年以上に酷く、これまで何度も園地を訪れて来た中で、類を見ない程に木や葉っぱは渇き、果実もほとんど実っていない状況でした。
心配されたオイルですが、緑果オリーブオイルにとって重要な綺麗な緑色です。風味については、辛味と苦みをしっかりと感じられつつも、少し例年に比べると口当たり柔らかな味わいで、爽やかな香りを感じて頂けます。
農作物と大自然のありがたさを改めて知ることができた緑果オリーブオイルが、ようやくご用意できました。今年の味わいをぜひお楽しみください。
■商品情報
【商品名】 エキストラヴァージン緑果オリーブオイル
【内容量】 180g/450g
【価格】 180g:2,700円(税込)/450g:6,480円(税込)
【販売予定】 11月25日(土)
【販売方法】 井上誠耕園直営ショップ、または通信販売
URL ▼
https://www.inoueseikoen.co.jp/shop/g/g01141/?utm_source=newsrelease&utm_id=2311r
井上誠耕園とは
瀬戸内海に浮かぶ香川県・小豆島は、古くから海上の要所として栄え、近年はオリーブの島として多くの観光客が訪れます。井上誠耕園はここ小豆島で昭和15年から四代に渡って農業を営んでいます。初代園主・井上太子治(たすじ)の時代から柑橘とオリーブを育て、平成28年にはオリーブ植栽70年を迎えました。現在は三代目園主井上智博のもと、約160名のスタッフが柑橘とオリーブの栽培から加工・販売までを一貫体制で行っています。