全国有数の農業地帯である愛知県豊橋市は今年も、地元の飲食店と菓子店、農家のマッチング会を開催しました。豊橋産農産物を使用した地産地消の新メニュー誕生を目指し、飲食店・菓子店18店舗と農家22軒が集まり、交流しました。
7月31日(月)、豊橋駅近くの複合ビル「 emcampas east」1階のレストランにて昨年度に続き、2回目の開催となるマッチング会が行われました。飲食店・菓子店と農家が直接つながる貴重な機会であることから、多くの参加者が集まり、豊橋市内の飲食店・農家はもちろん豊橋市外の農家の姿もありました。
始めに市内でこだわりの料理や菓子を提供する飲食店、菓子店側が順番に自己紹介しました。続いて、ミカンや柿、トマト、米などを生産する農家たちが順番に3分間のプレゼンを行いました。試食を用意しながら、農産物への思い、生産の特徴やおすすめの食べ方なども説明しました。
その後は飲食店と農家の個別交流も行われ、それぞれ参加活発に意見を交わしました。店舗の一つで飲食店のシェフは「直接、農家さんとやりとりできる機会なので初めて参加しました」と話し、その際、飲食店が農家のブースにある箱へ金の名刺をいれることでメニュー開発のオファーをし、農家がオファーを受け入れることでマッチングが成立しました。
この日、メニュー開発を目指す飲食店・菓子店14店舗と農家14件の27組がマッチングしました。
今後、飲食店と農家が具体的に話を進め、新メニュー開発に取り組みます。11月下旬頃には新メニューがお披露目され、その後各店舗でメニューを提供する予定です。
この取り組みを初めて実施した昨年度は、4店舗と7農家で10の新メニューが生まれました。参加した飲食店、農家だけでなく、お客さんからも好評でした。さて、今年はどんな料理ができるでしょうか。担当の市役所農業企画課は「豊橋の強みは食と農。豊橋産の農産物を使った料理を生み出し、常に扱っている店舗を増やして地産地消につなげたいと思います」と話しています。
2021年の市町村別農業産出額によると、豊橋市は野菜で全国5位(202億2000万円)です。食卓に上がる全ての野菜がそろうほど多彩な種類を生産している「農業王国」ですが、この豊かさ、強みを生かし切れていないのが実情です。
そこで、「食と農のまち推進プロジェクト」の一環として、地産地消を進めるため豊橋産農産物を使用した新メニューを開発する機会を設けました。今年が2年目になります。
今回のプログラムでは、以下の流れで進行予定です。
1. 新メニュー開発グループの結成(圃場・飲食店見学、開発会議) – 8月~
2. 新メニュー発表会(記者向け) – 11月
3. 新メニューお披露目会&農家によるマルシェ(一般の方向け) – 12月
4. 各店舗での新メニュー提供開始 – 12月~令和6年1月頃