月曜日, 11月 25, 2024
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第4回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード チャンピオン決定!

持続可能な水産業界・サステナブル・シーフードの普及に貢献

サステナブル・シーフード(持続可能な水産物)の普及や日本の持続可能な水産業の推進に貢献したプロジェクトを表彰する第4回「ジャパン・サステナブルシーフード・アワード」(主催:ジャパン・サステナブルシーフード・アワード実行委員会)のチャンピオンが、10月19日(水)、東京サステナブルシーフード・サミット2022(主催:株式会社シーフードレガシー、日経ESG)会期中の授賞式にて発表されました。(サミットの公式サイトはこちら:https://sustainableseafoodnow.com/2022/

業界のパイオニア的な存在となったプロジェクトを表彰するリーダーシップ部門、複数の企業、組織、もしくは個人がノウハウを共有して実現した意欲的なプロジェクトを表彰するコラボレーション部門、学生を含む30歳未満の個人・組織を主体とするプロジェクトを表彰するU-30部門からそれぞれ3つのファイナリストが9月に選出されており、その中から最もインパクトの大きいプロジェクトがチャンピオンとして発表されました。

第4回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード チャンピオン決定!のサブ画像1_各部門のチャンピオン、ファイナリスト各部門のチャンピオン、ファイナリスト

リーダーシップ部門

「小規模漁業・養殖業者とともに持続可能な漁業・養殖業への移行を加速させる」
フィッシュ・アンド・プラネット(株)、(有)銀座大新、宮城県漁協 北上町十三浜支所 青年部グループ
DNVビジネス・アシュアランス・ジャパン(株)

第4回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード チャンピオン決定!のサブ画像2

プロジェクト概要
フィッシュ・アンド・プラネット、老舗天ぷら屋、銀座大新が協力して、宮城県石巻の若手生産者による、日本初のワカメ・コンブでのASC-MSC海藻(藻類)認証*1の取得を、実務および資金面において支援。認証取得後は製品販売だけでなく、他の生産者グループの認証取得も支援していく予定です。

受賞理由
海のサステナビリティにおいて重要な海藻に着目した点、沿岸若手漁業者と老舗天ぷら店や海外団体など、多様な主体が連携し、グループでの、ワカメ・コンブのASC-MSC認証取得支援を行うなど、新たな活動を開始している点などが評価されました。

コラボレーション部門

中国・黄海沿岸域での漁業改善プロジェクトを通じたあさりのMSC漁業認証の取得
(株)ニチレイフレッシュ、丹東泰宏食品有限公司、WWF中国、WWFジャパン

第4回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード チャンピオン決定!のサブ画像3

 

プロジェクト概要
生物多様性が高く、豊かな生態系がつくられている中国の鴨緑江河口域は、中国の主要なアサリの生産地の一つです。持続可能なあさりの生産を実現するために、現地企業、NGOとも協力し、2016年11月に漁業改善プロジェクトを開始し、2021年9月にMSC認証*2を取得しました。

受賞理由
生物多様性保全の上でも意義の大きい干潟を保全し、漁業の改善活動を粘り強く行ったこと、トレーサビリティを担保し、認証も取得できたことが評価されました。食品安全にも考慮しつつ、企業が食材を調達する際の必須の行動として波及することも期待されます。

U-30部門

京都・阿蘇海 ハマグリ資源管理プロジェクト
京都府漁業協同組合溝尻地区 村上純⽮氏、京都府漁業協同組合溝尻地区運営委員会
 

第4回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード チャンピオン決定!のサブ画像4_(写真:Hidehiro Akahoshi)(写真:Hidehiro Akahoshi)

プロジェクト概要
京都・阿蘇海で漁業を営む村上純⽮⽒は、全国で激減している本ハマグリの資源を復活させる取り組みを続けています。研究機関と共に2021年からハマグリの資源管理をスタート。それまでの全⻑制限に代わり、漁期設定や操業時間や漁獲数量の規制、さらに、漁獲量が資源量の30−40%に達した場合は漁期中でも終漁する取り組みにより、資源回復を⽬指しています。 

受賞理由
全国的に激減しているハマグリの資源再生のために、漁協に思いを伝え、周囲と連携しながら科学的な根拠に基づき、自ら厳しい資源管理に取り組んでいることが高く評価されました。今後、周囲の生態系保全などの取組も期待されます。

トロフィーについて

株式会社サワヤ スタジオリライト制作の100%リサイクルガラスを使用したトロフィーがファイナリスト、チャンピオンに贈呈されました。原材料となる廃蛍光灯は長年土壌汚染を招く一因として問題視されていましたが、同社は、各素材のリサイクルと蛍光灯に含まれる脱水銀化処理を実現。これにより、使用済み蛍光灯の廃棄による環境汚染防止を目指しています。

審査員 (*順不同、敬称略)

齋藤 牧里(afumi inc. 代表取締役)、松本 哲(日本生活協同組合連合会 ブランド戦略本部 サステナビリティ戦略室 部長)、鈴木 允(一般社団法人日本サステナブルシーフード協会 代表)、宮原 正典(​​農林水産省顧問、よろず水産相談所代表、水産研究教育機構前理事長)、 牧野 光琢(東京大学大気海洋研究所 国際連携研究センター 国際学術分野 教授)、中島 雅樹(日刊水産経済新聞 編集局 編集局長)

詳細は公式サイトをご覧ください。https://sustainableseafoodnow.com/2022/award/

 *1 ASC-MSC 海藻(藻類)認証:養殖水産物が社会的、環境的要素に配慮し、責任ある方法で育てられ、漁獲されたことを証明するASC認証、MSC認証(*1)をそれぞれ運営するASC、MSCが共同で策定した藻類に対する基準。  
*2 MSC認証:MSC(海洋管理協議会)が管理・推進する国際的な認証制度。水産資源と環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業に対する「MSC漁業認証」と、サプライチェーンにおいて認証水産物と非認証水産物が混ざることを防ぎ、消費者に認証水産物を確実に届けることを目的とした「MSC CoC認証」から成る。

ジャパン・サステナブルシーフード・アワード実行委員会プロフィール
■ASC(水産養殖管理協議会)ジャパン https://jp.asc-aqua.org/
環境や地域社会と人に配慮した、責任ある養殖により⽣産された⽔産物を対象とする認証制度を運営する 国際非営利団体。2022年9月現在、世界97カ国で20,000品目以上の ASC ロゴの付いた、環境と社会に 配慮して養殖された⽔産品を販売。世界1778養殖場、国内では82養殖場がASC認証を取得しています。またCoC認証件数は、世界で2836件、国内では182件が認証されています。

■一般社団法人 MSC(海洋管理協議会)ジャパン
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所をおき世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は世界約100か国で51,000品目以上、日本では1,100品目以上が承認・登録されており、イオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、西友、ライフ、マクドナルドなどで販売されています。詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp

■一般社団法人セイラーズフォーザシー日本支局  https://sailorsforthesea.jp/
米国ロックフェラー家当主であるディビッド・ロックフェラーJr.が設立した海洋環境保護NGOの日本支局として2011年に発足、その後日本の一般社団法人として独立運営の形をとり、世界最大の海洋環境NGOでワシントンD.C.に本部を置くOceana、モナコのアルベール2世大公財団とアフィリエイト契約を結んでいます。活動は、「ブルーシーフードガイド」の発行を中心に水産資源の持続可能な消費の啓発、クリーンレガッタプログラムの運営による海洋スポーツの環境保全基準値設定とプラスチックゴミの削減、KELPプログラムによる子供達の海洋教育の3つのプログラムを基軸に広範に及びます。

■株式会社シーフードレガシー https://www.seafoodlegacy.com
シーフードレガシーは、社会・経済・環境におけるサステナビリティを念頭に、海と人をつなぐ象徴としての水産物(シーフード)を豊かな状態で未来世代に継ぐ(レガシー)ことを目指すソーシャル・ベンチャーです。世界を網羅する幅広いネットワークや専門知識を活かし、国内外の水産企業、NGO、政府等と協働して日本の水産業に適した解決策を描きます。

■公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)https://www.wwf.or.jp/
WWFは100カ国以上で活動している環境保全団体で、1961年に設立されました。人と自然が調和して生きられる未来を目指して、失われつつある生物多様性の豊かさの回復や、地球温暖化防止などの活動を行なっています。

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